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カンボジアからやってきたワンディ
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カンボジアからやってきたワンディ

謝孝浩(著者)

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カンボジアからやってきたワンディ

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社/
発売年月日 2002/06/15
JAN 9784104463022

カンボジアからやってきたワンディ

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2017/12/20
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 この旅で、タイからカンボジアの国境に入ったとたん、地雷で足を失い、地べたに座ったり杖をつきながらお金を乞う人びとにたくさん出会った。そのたびに私は心を痛めたものの、見て見ぬふりをしていた。幾ばくかのお金を与えることは簡単だったかもしれない。しかし躊躇したのである。カンボジアに限らず旅をしているときさまざまな土地で、さまざまな物乞いに会う。そのたびに、いつも自分の心の中にジレンマが生まれる。施しをしていいものなのか。欺瞞ではないか。施しをすることによって自己満足を覚えるだけなのではないか。(p.107)  自分の出来る範囲のことをみつけ出し、生きようとする努力をする。彼らが一生懸命奏でる音色に、ワンディはお金を払ったのだ。私はワンディの判断に納得することができた。しかしなぜか彼らの方へ、私は足が一歩も出なかった。  その場を離れても、その淡々としたうら悲しい音色は背後から響いてきた。再び躊躇してしまった自分の行動が理解できない。その音色が心に突き刺さった。(p.108)  屋台のまわりは、喧騒に包まれていた。湿った熱帯の空気の中で、市場へ商品を運ぶ荷車が行き来し、その間を買い物する人びとがすれ違う。物売りたちの呼び声。ニワトリやアヒルの鳴き声。人びとの会話の中を、ベトナム語とも中国語ともわからない不思議な言葉が飛び交っている。車やオートバイの雑踏。頭の上では、さとうきびジュースをしぼる機械の音がしている。モックチーの焼ける匂いが、煙とともに漂ってくる。南国の果物ドリアンの独特の香りがプーント匂ってくる。見るもの、聞くもの、香るもの、触るもの、すべてが雑多に入り混じっている。その中で屋台に座ってさとうきびジュースとモックチーに舌鼓を打っているワンディと私。いつしかその雑多な風景に溶け込み、その一部になっている居心地の良さを無意識のうちに感じていた。(p.155)

Posted by ブクログ

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