佐久間艇長の遺書

TBSブリタニカ編集部(編者)

• 販売会社／発売会社: ティビーエスブリタニカ/
• 発売年月日: 2001/02/09
• JAN: 9784484012018

商品レビュー

2018/05/19

1910年当時の浮かれつつある日本の中で、強き信念を持つ1人の日本軍人がいたということを認識。
遺書自体に感動はしなかったが(当然すごいと思ったけど)漱石が感動したところはなんとなく理解できる気がして、印象に残った。

2014/01/18

佐久間艇長は、当時31歳。私と３歳しか違う。

彼の死ぬ間際の遺書は、
無私の心に徹した
今の日本人にはない
崇高な精神の元、
一字一句簡潔に書かれている。

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我れ等は国家のため
職に倒れ死といえども
ただただ遺憾とする所は
天下の士は
これの誤りもって
将来潜水艇の発展に
打撃をあたうるに至らざるやを
憂うるにあり、

願わくば諸君益々勉励もって
この誤解なく
将来潜水艇の発展研究に
全力を尽くされん事を

さすれば
我ら等一つも
遺憾とするところなし
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なんかこの死ぬまでの
階段を着実に上っていると
理解している若者が、
自身の部下の前で、
どのように接したのか。
部下達は、どのような思いで
彼の指示に従ったのか。

この２時間を想像するだけで
言葉に表せないもので溢れます。

人間の共同体である組織の
理想形と美辞麗句で文字にするのも
心苦しいですが、
まさに艇長は、若干31歳で
理想形を既に形にしており
長と部下の私利私欲のない
関係がひしひしと伝わってきます。

組織の長になる人には、
一度は読んで欲しいと思います。