1,800円以上の注文で送料無料

食と文化の謎 岩波現代文庫 社会46
  • 中古
  • 書籍
  • 文庫

食と文化の謎 岩波現代文庫 社会46

マーヴィンハリス(著者), 板橋作美(訳者)

追加する に追加する

食と文化の謎 岩波現代文庫 社会46

定価 ¥1,276

605 定価より671円(52%)おトク

獲得ポイント5P

在庫なし

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店/
発売年月日 2001/10/16
JAN 9784006030469

食と文化の謎

¥605

商品レビュー

4.3

13件のお客様レビュー

レビューを投稿

2020/11/30

キチン質は人間には消化できない。しかし、エビなども、同じ。 幼虫や蛹の段階は食べやすい。 キチン質は腸のぜん動刺激材として働き、ほかの種類の中には不足しているもの。 最善採餌理論 optimal foraging theory 捕獲採集する時間に対して、獲得できるカロリーの比率...

キチン質は人間には消化できない。しかし、エビなども、同じ。 幼虫や蛹の段階は食べやすい。 キチン質は腸のぜん動刺激材として働き、ほかの種類の中には不足しているもの。 最善採餌理論 optimal foraging theory 捕獲採集する時間に対して、獲得できるカロリーの比率が最も高い種類のものだけをつかまえたり、集めているというもの。

Posted by ブクログ

2016/05/28

日本にいると食の禁忌とは無縁だと思いがちだが、そうではない。人前で昆虫や幼虫を食べようものなら距離を取られることは間違いないし、犬猫だったら止められるかもしれない。例え自分の身体の一部であったとしても、人肉だとしたら通報されるだろう。 それらを何故食べないかという問いに対する一...

日本にいると食の禁忌とは無縁だと思いがちだが、そうではない。人前で昆虫や幼虫を食べようものなら距離を取られることは間違いないし、犬猫だったら止められるかもしれない。例え自分の身体の一部であったとしても、人肉だとしたら通報されるだろう。 それらを何故食べないかという問いに対する一番簡単な答えは「食べるのに適していないから」となるが、この考え方をちょっと広げてみるだけで、世の中の見え方は変えられる。 すなわち、牛や豚が食べられない文化ではそれが「食べるのに適していないから」であり、虫や人肉が食べられる文化ではそれが「食べるのに適していたから」ということだ。 『ヤバい経済学』で学んだように語ると、食の選択はそれぞれの文化におけるインセンティブの結果ということになる。 具体的には、栽培土壌、人口密度、哺乳類分布、栄養価、採取コスト、生活様式などなど。社会に関わる全ての要素を計算に含める必要がある。 例えばヒンズー教における牛の神性。湿潤な泥濘地帯でも乾燥した草原地帯でも生活でき、馬より低燃費で人が食べない草やワラで成長し、ミルクまで生産可能な牛はインドに限らず多くの地域において飼育される。 だが、ことインドにおいては食用としての数を維持するだけの環境に不足した。相次ぐ戦争、旱魃、飢饉と人口密度の増加により、危機的状況にあった状況において牛の重要性を市井に響かせる必要に迫られ、それは宗教の力をつかうことで成功した。 そして、それが貿易・運搬の力が増した今日においても維持されているのは、なにも伝統の教義に従うためだけではない。長年の牛肉食の規制により、ヒンズー教社会はすでに牛肉を食べない方向で最適化されている。 食用とされないことで維持される穀物、牛乳、羊肉の価格、牛の世話をすることで成り立つ職業、牛を処理するカーストの存在。 これら現状維持のインセンティブの構造に大きな変化が訪れない限り、牛肉食禁止の教義が見直されることはないだろう。 本書では、他にも中東における豚の堕性、アメリカでの牛肉食の発展、牛乳を消化可能な人種、昆虫食、ペット食、人肉食について、食と文化の謎をインセンティブの面から考察する。 このような事実は、ヒト一人が生きていく上ではあまり重要でないかもしれない。 だが、他人の食に立ち入ろうとする場合。食と文化、食と社会が、主義主張や趣味嗜好以上のもので強く結びついているということを理解しなければならない。 うまいかまずいかは試しに食べてみればわかるが、「食べるのに適しているか」は深い洞察を経ないとわからない。 それが本書が語る、食と文化の謎の答えだ。

Posted by ブクログ

2015/03/14

イスラム教徒がなぜ豚を食べないか、ヒンドゥー教徒はなぜ牛を食べないのか、昆虫食がなぜあるのか、をコストとベネフィットから解いていく。豚は乾燥した地域では生きられない、牛はその肉を得るのに10倍ものカロリーを必要とし、人口密度の高いインドでは肉として養うことができず、むしろ労働力と...

イスラム教徒がなぜ豚を食べないか、ヒンドゥー教徒はなぜ牛を食べないのか、昆虫食がなぜあるのか、をコストとベネフィットから解いていく。豚は乾燥した地域では生きられない、牛はその肉を得るのに10倍ものカロリーを必要とし、人口密度の高いインドでは肉として養うことができず、むしろ労働力として価値があるため、食べないのだ、というのはなんとなく納得。筆者の考えであって、検証を伴っているわけではなさそうだが、なるほど、と思えることも多数あり、面白かった。

Posted by ブクログ

関連商品

同じジャンルのおすすめ商品

最近チェックした商品