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知的“手仕事"の達人たち 本とコンピュータ叢書

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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 大日本印刷ICC本部/トランスアート市谷分室 |
発売年月日 | 2001/10/25 |
JAN | 9784887521520 |
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知的“手仕事"の達人たち
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知的“手仕事"の達人たち
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商品レビュー
3
2件のお客様レビュー
コンピューター以前の「手の仕事」と以後の「手の仕事」。 両社は無縁のものとしてとらえず、しっかりお互いの良さを認める視点で終始語られていたのがよかった。 いろんな仕事人のかたりを読めます。フォント職人はほんとすごいなぁ。
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こないだ「べてるまつり」で北海道へ行き、二風谷のアイヌ資料館を見てきて、萱野茂さんの本をいくつか借りてきた。 この本には「土地の言葉がもつ力」という池澤夏樹との対談が入っている。 池澤夏樹が、『萱野茂のアイヌ語辞典』のことを、「言葉と人の暮らしがくっついていたことが感じられて...
こないだ「べてるまつり」で北海道へ行き、二風谷のアイヌ資料館を見てきて、萱野茂さんの本をいくつか借りてきた。 この本には「土地の言葉がもつ力」という池澤夏樹との対談が入っている。 池澤夏樹が、『萱野茂のアイヌ語辞典』のことを、「言葉と人の暮らしがくっついていたことが感じられて、そこが新鮮で魅力的でした」(p.87)、「言葉とその裏にあった生活や信仰、人はこういう知恵で生きてきたということをきちんと残さなければいけないという情熱は、萱野さんの辞典からも強く感じます」(pp.89-90)と語っている。 萱野さんはアイヌ語を、80歳のアイヌ語しかしゃべらないばあちゃんと話すなかでしぜんと身につけた。文字のないことばだから、聞いたことを文字に書きとめるだけではだめだと、あるときから萱野さんはテープで録音してまわる。「アイヌ語に限り、一回聞いたら忘れない」という萱野さんは、辞書のことばも、「アイヌ語だけは、いつ頃誰から聞いたか、状況がぴたりとわかる」というのだ。「声のちから」なのだろう。 この本は、もとは1997年にHONCO双書という、オンデマンド出版で実験的に出された本の、増補版。ガリ版や速記、カード、活字、地図の話や、オンライン小説、電子絵本、インターネットや自作フォントの話があって、コンピュータ以前の〈手仕事〉と、コンピュータ以後の〈手仕事〉を架橋するような、それらは全く別々のものではなくて連続性をもったものなのだ、というつくりになっている。 コンピュータ以後、といっても、さすがに今となっては古いことは否めないが、「本」という器と、「コンピュータ」という器と、どちらかだけがイイとか優れているという話ではなくて、「本」という器でできること、できないこと、「コンピュータ」という器でできること、できないこと、その可能性や実験的な試みが、とにかくおもしろかった。電子書籍がどうのこうのと言ってるいま読むと、また味わい深いのだった。 あとがきで、津野海太郎が、この本の「ガリ版」対談を読んだ若い読者が、ガリ版を知らなかった云々という話を書いているが、ガリ版が分かるのはどれくらいの歳までなのだろう。 私が小学生の頃、学童保育でつくる文集などはガリ版で、私も、鉄筆で原紙に字を書いたし、にちょにちょとインクをこねて、ローラーで「ぺちょ」っというような音をさせて、一枚、また一枚と刷っていた。あのインクのにちょにちょ具合やローラーで刷るときの感触は、いまもうっすら思いだせる。 たしか、中学生のときのクラス劇の台本もガリ版だった。高校生のときはそういう印刷物の記憶がほとんどない。大学に入った頃には、印刷にはぐるぐると手でまわすような輪転機があり、コピーは、ゼロックスコピーと青焼きのコピー(ブルコともよんでいた)が併存していたが、ブルコは数年すると使わなくなって、輪転機も、原紙を捨てるとき以外はほとんど手のよごれない、まるでコピー機のような簡便な機械にいつの間にか変わっていた。 この本に出てくる「ハイパーカード」だって、なつかしい(今、どうなってるんやろ)。
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