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精神科医はいらない 文芸シリーズ
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 角川書店/ |
発売年月日 | 2001/12/20 |
JAN | 9784048837248 |
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精神科医はいらない
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商品レビュー
3.5
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自らも鬱病を患い、寛解増悪を繰り返しているという著者の手記、及び周囲の鬱病やその他精神疾患を持つ仲間たちについての記録です。 ルポのような感じの文章に、時折自説が顔をのぞかせていて、辛口というかアイロニカルというか、皮肉に満ちた文体がなかなか痛快で面白いです。ルポの部分も、詳...
自らも鬱病を患い、寛解増悪を繰り返しているという著者の手記、及び周囲の鬱病やその他精神疾患を持つ仲間たちについての記録です。 ルポのような感じの文章に、時折自説が顔をのぞかせていて、辛口というかアイロニカルというか、皮肉に満ちた文体がなかなか痛快で面白いです。ルポの部分も、詳しく緻密。あまり時間を省略せずに記述されているので、統合失調症の友人と旅行に行った時の記述などは特にこの疾患を考える示唆に富んでいて、優れたルポだと思います。 有名精神科医である町沢静夫氏の諸発言に対する批判的考察(いや、考察ではなく“反応”と言うべきか)も、的を得ていると思います。有名な医師ですから、あえて実名で挑んでいくのは、精神科医療とメディアや患者心理の関係を考える上でも大きな一助となるのではないでしょうか。 ここまでなら星5つ。 最終章で、なんでここまで急にどうしようもない文章になってしまうのでしょう。 確かに斉藤環氏の文章は欠陥だらけだと思うけれども、その批判の材料として「法然の山ごもり」なんか出したってしょうがないのは、著者も充分分かっているだろうに。現代の「ひきこもり」という概念を法然に当てはめて、いったいどんな説得力があるというのでしょう。これでは、完全に自ら墓穴を掘っているようなものではないでしょうか。 また、これは批判も多々あるとは思いますが、ひきこもりはみんながみんな「悩み悩み、閉じこもることで自分という存在について考えに考えぬいている」とは僕は思いません。もちろん、そういう方もいるでしょうが、そうでない人だっていると思うのです。その当たりを十把一からげにしてしまっては、自らが批判する精神科医と、変わりがなくなってしまいます。 最終章の前までは良書だと思います。精神科医が憎いのは充分伝わりましたが、いかんせん最終章が・・・。 統合失調症の症状やうつ状態の様子が細かく記されているので、読みたい方は最終章の前までで。 個人的には、「良書」だったのに、最終章で大減点になってしまいます。内容は良いのに、もったいない。 「患者心理とはふしぎなものである。効こうと効くまいと、主治医が処方した薬をためらいもなくのむ。まるで強制されたみたいに素直に従う。効かない薬はのまないことが正しい。医学的に正しい。にもかかわらず、内心、「効かない」と思っていても、患者は営々とのみつづける。この患者心理につけこむ医師の多いことよ。「飲まないと悪くなりますよ」と脅し文句をつきつけられると、患者の心理としては、「まさか、医者が悪いものをすすめはしないだろう」と愚かに素朴に信じてしまう。あるいは期待してしまう。」(p152)
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精神科医に限らず、驕った時点で医者は終わりだよね。 そして医者に頼りきった時点で患者は終わりだと思う
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