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上田閑照集(第1巻) 西田幾多郎
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商品詳細
内容紹介 | 内容:西田幾多郎-人間の生涯ということ. 西田幾多郎を読む |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店/ |
発売年月日 | 2001/09/05 |
JAN | 9784000924610 |
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上田閑照集(第1巻)
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『西田幾多郎―人間の生涯ということ』(岩波同時代ライブラリー)などの文章を再編集して収録している。 西田幾多郎の生涯は、人々との出会い、別れをはじめとして、さまざまな出来事に彩られている。また巨視的には、西洋と東洋が出会う緊張の時代を生きたといってよいだろう。だが彼は同時に、そ...
『西田幾多郎―人間の生涯ということ』(岩波同時代ライブラリー)などの文章を再編集して収録している。 西田幾多郎の生涯は、人々との出会い、別れをはじめとして、さまざまな出来事に彩られている。また巨視的には、西洋と東洋が出会う緊張の時代を生きたといってよいだろう。だが彼は同時に、そうした生活の場面も歴史的時間も越えた「境涯」としての人生を歩んでいた。 著者は、そうした西田の人生の特徴を典型的に示すものとして、1905年1月5日の日記を参照している。その日は、日露戦争の旅順陥落の祝賀で賑わっていた。だが西田は、そうした賑わいを眼にしながら、「午前打坐。……午後打坐。……夜打坐」というようにその日を過ごしていた。「坐る」ということは、彼の周りのさまざまな出来事をいったん断ち切って「何もしない」ということだ。そうすることで、彼はさまざまな出来事から「限りない開け」へと出ることになる。そうして、「限りない開け」に包まれたままで、ふたたび日常へと帰って動き出してゆく。著者はここに、「境涯」としての西田の人生の縮図を見ている。 西田幾多郎が京都大学を定年退官するときのことを振り返ったエッセー「或教授の退職の辞」に、次のような文章がある。「解雇すれば、私の生涯は極めて簡単なものであった。その前半は黒板を前にして坐した。その後半は黒板を後にして立った。黒板に向かって一回転をなしたといえば、それで私の伝記は尽きるのである」。 著者は、西田がみずからの生涯をこのように振り返ることで、それまでの来歴をいったん断ち切って「過ぎ去ったもの」にするとともに、そのような仕方でみずからの生涯をリアルなものとして経験しなおされることになるという。このような次元で生きられる生涯を、著者は「境涯」と呼ぶ。本巻で著者は、西田幾多郎の人生を、「境涯」という観点から描いている。
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