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アジア新しい物語 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋/ |
発売年月日 | 2002/01/10 |
JAN | 9784167202095 |
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商品レビュー
4
4件のお客様レビュー
旅行者や駐在員とはま…
旅行者や駐在員とはまた違った視点で見る、アジア。温かい心の交流もあれば、恩を仇で返されのやりきれなさもあり、とにかくきれいごとや感傷なんか遠い彼方に置いてこざるをえないタフさ、その上での誠実さが、胸に響く。
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野村進著「アジア新しい物語」文藝春秋(1999) 少し前の本になりますが、、旅行で長期滞在しているのでも企業の駐在員として派遣されているのでもないアジアにいる日本人たちに出会い、取材したノンフィクションの本。一個人として日本以外のアジアにいきることを選択した、いわばアジア定住の...
野村進著「アジア新しい物語」文藝春秋(1999) 少し前の本になりますが、、旅行で長期滞在しているのでも企業の駐在員として派遣されているのでもないアジアにいる日本人たちに出会い、取材したノンフィクションの本。一個人として日本以外のアジアにいきることを選択した、いわばアジア定住の日本人たちを描いた本になります。 それぞれの地に全身を投げ込んで、ときには格闘し、ときには受け入れ、ときには愛し、清濁合わせのむ思い出アジアを見つめている人々の人生を綴った本。アジア諸国に深く根をおろす9人の日本人たちの苦闘しつつもこれからの日本を見通す鍵が記載されている。 (「アジア新しい物語」の本文より) *フィリピンからみていると、日本の社会は病んでいるのに、日本人はなかなかそのことに気がつかない。それは、物質的には富栄えた日本の社会にいるかぎり、日本人が自らの心を見つめ、その「貧しさ」に気づくのが極めて難しいからではないか。本当はどん底かその瀬戸際にいるのに、いつもでも大小や畏怖に逃げられるから、自分の置かれている場所がどこなのか分からないくなっている。 *日本人はアジアに来て、なんらかの事情で苦境に立たされ、もうにっちもさっちもいかないどん詰まりに追い込まれた時、生まれて初めて自分と正面から向き合う。そして豊かだと思い込んでいた自分を含む日本人の貧しさと、貧しいと思い込んでいたアジアに住む人々の豊かさを実感として知るようになるのではないか。
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出版されたのが2002年、さらに題材として挙げている人たちのところを著者が訪問したのが、だいたい1990年代後半。その時代性を考えると既に「新しい物語」と呼ぶには無理があるけど、当時も今も大して変わらないところも散見されます。 10人ほどの「アジア在住の日本人」をピックアップし...
出版されたのが2002年、さらに題材として挙げている人たちのところを著者が訪問したのが、だいたい1990年代後半。その時代性を考えると既に「新しい物語」と呼ぶには無理があるけど、当時も今も大して変わらないところも散見されます。 10人ほどの「アジア在住の日本人」をピックアップしてますが、基本的には「大会社の社員としてアジアに派遣されている人」ではなく、「何かの拍子でその国やその土地が気に入ったり気になったりしたので、そこで商売始めちゃった人」たちばかり。当時で既に現地在住30年なんて人も出てくるので、アジアに飛び出した日本人の先駆けに焦点を当てていると言っても、言い過ぎではないでしょう。 後半は3人ほどをピックアップして、当時の視点での「個人のボランティア」についても触れています。やり方は人それぞれだけど、ボランティアの根幹を貫く部分は今も昔も変わらない。 「個人の」ボランティアとは、「他者のための奉仕や貢献ではなく、自己を生かすことで他者を生かす自発的な無償の行為」なのではないかと論じた著者は鋭い。団体として、組織として、プロとしての社会貢献とはまた違う、個人の力の強さを感じたパートでした。
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