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国宝 仁清の謎 角川叢書18

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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 角川書店/ |
発売年月日 | 2001/08/02 |
JAN | 9784047021181 |
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国宝 仁清の謎
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商品レビュー
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『国宝仁清の謎』 2023年10月19日読了 本書は大きく3つのテーマで構成される。 1つ目は、近代における仁清像およびその評価が、どのように形成されてきたかである。 2つ目は、京焼や御室窯の成立や金森宗和との関わりなど、御室窯の歴史についてだ。 3つ目は、旧国宝の多くを所持...
『国宝仁清の謎』 2023年10月19日読了 本書は大きく3つのテーマで構成される。 1つ目は、近代における仁清像およびその評価が、どのように形成されてきたかである。 2つ目は、京焼や御室窯の成立や金森宗和との関わりなど、御室窯の歴史についてだ。 3つ目は、旧国宝の多くを所持していた丸亀・京極家にしぼって、所有にいたった経緯や茶壺における装飾を考察している。
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20年前の論文が元になっているだけあって学術的な論文だが、自分なりの仁清像をできるかぎり資料に基いて描いている。 明治から昭和10年代の国宝指定に至る再発見の時代を導入に、金森宗和・京極家と歴史的につないでいく。 特に天才のように語られる仁清にも技術の修練があったこと、そして公...
20年前の論文が元になっているだけあって学術的な論文だが、自分なりの仁清像をできるかぎり資料に基いて描いている。 明治から昭和10年代の国宝指定に至る再発見の時代を導入に、金森宗和・京極家と歴史的につないでいく。 特に天才のように語られる仁清にも技術の修練があったこと、そして公家との交流があるように語られる宗和についても武家・町衆とのつながりが主であったことなど、より実像に迫ろうという真摯な姿勢が感じられる。 【近代のまとめ】 明治10年代に内務省主導の著作(博物局の黒川真頼「工芸志料」と農務局・工務局「府県陶器沿革陶工伝統誌」)が刊行された。 それらは海外に出展する陶磁器が過去から連綿と続く由緒ある窯元のものというをアピールするのが目的で、その中で仁清は"京焼の祖"の立場に置かれ、諸窯はそこから分かれたとされた。 その一方で学術的な蜷川式胤の「観古図説」は忘れられた。 殖産興業政策の元に始まった陶磁史研究は、新しい日本美術史に組み込まれていった。特に明治末年に丸亀京極家から出た色絵茶壷の登場により絵画を優位にみる官製美術史に仁清が入り込んだ。 大正・昭和の恐慌により旧大名家からの名器放出が続いたことから、実業家による蒐集・研究(発掘含む)も進んだ。大正10年の東山茶会には仁清の大半の作品が揃った。 昭和10年前後に相次いで文献も発見され裏付けされた。同時にそれら文献が公家・宮方のものだったことから、仁清のイメージは王朝文化の「みやび」と結びついた。それが戦時下におこなわれた国宝指定(日本独自の美意識に基づいた至宝、天皇の象徴)へつながり、その影響は戦後も続いている。
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