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恋の花詞集 歌謡曲が輝いていた時 ちくま文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
| 発売年月日 | 2000/04/10 |
| JAN | 9784480035547 |
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恋の花詞集
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商品レビュー
4
2件のお客様レビュー
橋本治ならではの世界…
橋本治ならではの世界。かなり真面目に(?)流行歌について語っている。
文庫OFF
『青葉茂れる桜井の』からはじまって、1965年の『霧深きエルベのほとり』にいたるまで、64の歌謡曲や流行歌などをとりあげ、それらの曲が人びとに受け入れられた時代についての考察がおこなわれています。 流行曲を題材に、近代以降の日本社会のありかたを分析した著作としては、見田宗介の『...
『青葉茂れる桜井の』からはじまって、1965年の『霧深きエルベのほとり』にいたるまで、64の歌謡曲や流行歌などをとりあげ、それらの曲が人びとに受け入れられた時代についての考察がおこなわれています。 流行曲を題材に、近代以降の日本社会のありかたを分析した著作としては、見田宗介の『近代日本の心情の歴史』(講談社学術文庫)があります。ただし、社会学者である見田の議論が、日本の社会構造の変遷を背景に置きつつ、歌詞のなかに登場することばを手がかりにして、日本人の心情の移り変わりを解明するというものであったのに対して、本書では心情そのものが時代とともに変化していったという理解のもとで、それぞれの歌について著者独自の解釈が示されているという印象を受けます。つまり、歌に表現される心情を、社会構造の変化にともなう従属変数としてあつかう見田に対して、著者は心情の変化そのものの構造的な変遷を追っているということができるように思います。わたくし自身の理解では、見田がパーソンズ以来の正統な社会学の枠組みを踏まえているのに対して、橋本の考察は無手勝流ではあるものの、フーコーの方法に通じるものがあると考えています。 そうした著者の分析の背景にあるのは、著者自身の独特といってよい、近代以降の日本史の見かたです。著者はそれを、社会構造という大きな枠組みを構成するものではなく、「男」と「女」、「家族」あるいは「土着」と「都市」といった、個別的なテーマの絡みあいとしてのみその全体像が見えてくるようなものとして理解していて、そのことが歌謡曲という題材から直接とりあげられているところが、本書の考察の見るべきポイントとなっていると感じました。著者はそうした日本のたどってきた歴史を、「もう誰も覚えてはいない」「もう終わってしまった時代」と述べていますが、それがたんなる過ぎ去った過去ではなく、かつて人びとがリアリティをもつものとして体験していた「生」そのものであったことがわかります。
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