新・アグリビジネス 21世紀をリードする総合産業

大沢信一(著者)

• 販売会社／発売会社: 東洋経済新報社/
• 発売年月日: 2000/03/30
• JAN: 9784492780251

商品レビュー

2010/11/22

◎同じ先進国である日本と西欧先進国諸国の間でも、相互の農業を同列で比較してもあまり意味がないのではないか、にほんはまったく独自の、日本の気候や耕地面積等の条件を前提とした先進国型農業を構築していく必要があるのではないか。

◎農地の狭さを別にすると、日本農業には国際比較において非常に優位性を持つ条件を数多く指摘することができる。

アジア・モンスーン地帯に位置する日本列島は温暖で雨量が多い。平地は少ないものの、起伏にとんだ国土には豊富な水系が巡っていて、そこに開けた土壌は肥沃で、農耕には適している。日照量という指標でも、他の欧米先進国と比べて非常に多く、別名「お日様産業」と言われる農業にとっては大きな資源といってよい。

◎翻って、現在の日本農業がその人的･物的資源を十分活用しているかというと非常に疑問。日本の製造業がもっているマーケティング力や研究開発力、生産技術等が日本農業のなかにはほとんど活かされていないのではないか。