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楽しみの社会学
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楽しみの社会学

M・チクセントミハイ(著者), 今村浩明(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新思索社
発売年月日 2000/12/30
JAN 9784783511854

楽しみの社会学

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商品レビュー

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2024/09/01

> 現在、学校、事務所、工場など、我々がそこで時間を費すほとんどの組織体は、真剣な勉強や仕事は厳しく、不愉快なものであるとの仮定の上に構成されている。この仮定のゆえに、我々の多くの時間が不愉快なことを行うために使われている。楽しさを研究することによって、この有害な状況を転換...

> 現在、学校、事務所、工場など、我々がそこで時間を費すほとんどの組織体は、真剣な勉強や仕事は厳しく、不愉快なものであるとの仮定の上に構成されている。この仮定のゆえに、我々の多くの時間が不愉快なことを行うために使われている。楽しさを研究することによって、この有害な状況を転換させる方法がわかるかも知れない。(第1章 楽しさと内発的動機づけ) > 自己目的的経験は行為者をその活動に完全に没入させてしまうものの一つとなる。その活動は絶えず挑戦を提供する。...このような状況のもとでは、人は必要とする技能を、それがどのようなものであれ、フルに働かせることができ、自分の行為から明瞭なフィードバックを受けとる。...我々はこの特異でダイナミックな状態─全人的に行為に没入している時に人が感ずる包括的感覚─をフロー(flow)と呼ぶことにする。(第4章 楽しさの理論モデル) 人が没入的な行為に楽しさを感じるような経験を分析することによって、内発的報酬の再現性のある構造を探る。 楽しさは遊びと関連があり、カイヨワの分類が触れられている。チクセントミハイはカイヨワの分類を参考にしつつ、そのような分類はむしろ議論を狭める要因にもなり得るとし、調査において独自の分類を用いる。 > 彼のモデルは、すべてのこのような活動は、自分の限界を試し、技術をみがき、新しい経験を克服することによる自己超越の手段であるという暗黙の過程によって、哲学的な一貫性を与えられている。彼の四種のカテゴリーの使い方は優雅であり、知的関心を刺激する。しかし、整然とした分類学がすべてそうであるように、このような体系的図式は研究を鼓舞するよりも、むしろ締め出してしまうであろう。(第3章 自己目的的活動の構造) 行動主義的な立場から外的報酬と内的報酬の関係性を論じるような方法はビジネス書やアカデミックな書籍で見られるが、本書は内的報酬がどのような形式で存在するのかをより直接的に論じようとする。 > ある経験を「自己目的的」と呼ぶとき、我々は暗黙のうちに、それが外発的目標や報酬を持たないということを仮定するが、このような仮定はフローにとって必要ではない。(第4章 楽しさの論理モデル) 本書では、チェス、ロック・クライミング、ロック・ダンス、外科医による手術を対象にフロー・モデルに基づいた説明が試みられる。 > ロック・クライミングやチェスが、フローの一般的モデルにてらして、よりよく理解できるということは、さして驚くにはあたらない。一方が身体的技能に没入し、他が知的、象徴的なものの遂行に没頭しているとしても、それらはいずれも「余暇」活動である。...しかし真の問題は、余暇や芸術的表現の領域から完全に離れた活動に対して、フロー・モデルを適用することが有効であるかどうかということである。(第8章 仕事の楽しさ─手術) これらの研究を通じて、楽しさの分類についての振り返りがなされている。 > 我々が今までに知り得たことを振り返ってみると、人間行動の理解のしかたに関して、従来とは異なる二つの大きな考え方の変更が示唆される。第一に考察し直されるべき点は、仕事と遊びという頑なな二分法である。...これまでの構造的区別へのこだわりを捨て、経験的な区別を強調することによって、我々はホイジンハやカイヨワ、その他多くの人々が遊びという現象の中心的論点をした遊びの精神をより正しく理解することができる。しかし彼らは、明瞭な構造的な区別に頼り、楽しい経験を見るかわりにゲームを見てしまうため、この「遊びの精神」を研究できなかったのである。(第11章 楽しさの政治学) チクセントミハイの研究の内容はフロー体験という独自の視点に立ち、遊びの範疇を超えて仕事や生活においてフロー体験がどのように活かせるかまで踏み込んでいる。楽しさを分析し、特殊な能力を持つ人だけでなく社会の中でうまく活用されることを望む本書は、内発的動機に興味をもった際にはぜひ読むべきと推奨したい名著である。 > 何が教えられるべきかだけでなく、いかに教えられるべきかが問題なのである。フロー体験の研究は、何らかの構造的状態が保持されている限り、どのようなものでも楽しいものとすることができることを示唆している。...もし人間の進化というものが続くべきものならば、我々は、より完全な形で生活を楽しむことを身につけねばならないだろう。(第11章 楽しさの政治学)

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2024/05/10

チェスやロッククライミング、手術などのアクティビティを通じ、フロー発動の原理が解説されるなど、エビデンスに基づく実証が説得力を与えている。

Posted by ブクログ

2023/04/26

佐藤のフィールドワークの技法で紹介している本である。チェス、ロッククライミング、ロックダンス、医療行為などの状態でどのくらいフロー体験が生じているかを記載している。付録には尺度もついているので、フロー体験を測定する卒論には最適のものであろう。他のチクセントミハイの本では概要なので...

佐藤のフィールドワークの技法で紹介している本である。チェス、ロッククライミング、ロックダンス、医療行為などの状態でどのくらいフロー体験が生じているかを記載している。付録には尺度もついているので、フロー体験を測定する卒論には最適のものであろう。他のチクセントミハイの本では概要なので卒論にすぐ役立てるためには最適の本である。

Posted by ブクログ

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