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フェリシアの旅 角川文庫
定価 ¥775
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 角川書店/ |
発売年月日 | 2000/02/25 |
JAN | 9784042849018 |
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フェリシアの旅
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フェリシアの言動のみをみていると、とてもこれが現代の物語とは思えないほど。物語の最後で、“自分はまだ何かを選択できる”とつぶやく彼女が、やっと現代にはまってくる感じで、皮肉というか、苦さを感じさせる。題名にフェリシアの名が冠されてはいるが、彼女と出会うヒルディッチ氏の孤独と心の闇...
フェリシアの言動のみをみていると、とてもこれが現代の物語とは思えないほど。物語の最後で、“自分はまだ何かを選択できる”とつぶやく彼女が、やっと現代にはまってくる感じで、皮肉というか、苦さを感じさせる。題名にフェリシアの名が冠されてはいるが、彼女と出会うヒルディッチ氏の孤独と心の闇に、より強い印象を受ける。それにしても、文庫版のカバーの後ろにある、「家出娘たちを捜し出し、・・・助けの手をのべ・・・殺す。・・・彼女を追いつめていく」といった、まるで、サイコキラーもののようなあおり文句は腹立たしい。ペーパーバックでもサイコパスといった言葉を使っているけど、余計なお世話。映画が先行していたので、仕方ないのかもしれないが・・。殺すといっても、原作では、最後の方のヒルディッチ氏の回想のなかで暗示され、フェリシアの直感として描かれているにすぎず、追いつめられたのは、むしろ氏の方。そういう先入観なしに、作品で最初に描写されたままの(母亡き後、自分のお気に入りの小物で部屋を飾り、こぎれいに暮らし、食べることが何より好きで、町工場の食堂責任者としても人望がある)平凡な中年男としてヒルディッチ氏をとらえ、読み進めていくほうが、どんなに面白かっただろうと、残念に思う。――Felicia's Journey by William Trever
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