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科学認識論
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科学認識論

ガストン・バシュラール(著者), ドミニックルクール(編者), 竹内良知(訳者)

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科学認識論

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 白水社/
発売年月日 2000/06/05
JAN 9784560024256

科学認識論

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2020/04/11

フランス哲学には二つの流派があると言われる。一つは主体の哲学、デカルトから現象学、実存主義の流れを汲むもの。もう一つは、概念の哲学と言われるもので、コントから実証主義を通過する。このバシュラールの『科学認識論』もこの流れに加えられる。 科学認識と訳されたエピステモロジーという...

フランス哲学には二つの流派があると言われる。一つは主体の哲学、デカルトから現象学、実存主義の流れを汲むもの。もう一つは、概念の哲学と言われるもので、コントから実証主義を通過する。このバシュラールの『科学認識論』もこの流れに加えられる。 科学認識と訳されたエピステモロジーという言葉を私が知ったのは、フーコーによってだった。フーコーのものの考え方というものがどのように変遷してきたのかという問題とそれを追求する方法に興味を持ち、カンギレムからバシュラールへと遡行して読んできた。しかし、この2者とバシュラールとの間には医学といった実践科学と物理学のような理論科学といった違いがある。 この選集でまとめられているバシュラールの認識論の要点は以下にあるように思える。 「ところで、科学的精神は本質的に知の訂正、認識の枠の拡大である。それは自らの歴史的過去を裁いて断罪する。科学的精神の構造は、それの歴史的欠陥の意識である。科学的には、真なるものは長いあいだの誤謬の歴史的訂正と考えられる。敬虔は最初の共通の幻想の訂正と考えられる。科学の知的全生涯はこの認識の微分にもとづいて、未知なるものの境界で弁証法的にいとなまれる。反省の本質そのものは理解してなかったということを理解することである。」(p158) バシュラールは科学の進歩をただ確信し、賛美しているだけに見える。この姿勢は後世から見れば純朴にすぎる。カンギレムやフーコーが医学や刑罰に研究対象を移していったのも、認識の発展というものを素朴に良しとする考えを受け取ることが難しくなったからではないだろうか。そして、この本に述べてあるバシュラールの方法は、適用対象を拡大され、よりいっそうの有効性を示している。

Posted by ブクログ

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