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大石良雄・笛 岩波文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店/ |
発売年月日 | 1998/06/18 |
JAN | 9784003104989 |
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大石良雄・笛
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大石良雄・笛
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商品レビュー
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短編集。大石内蔵之助…
短編集。大石内蔵之助を人間として描いた表題作など。
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清澄な水彩画のような二篇であり、書いた年は違うがともに安心して読める佳作である。 41歳の時に書いた「大石良雄(よしとも)」は、忠臣蔵の定説である忠義と義侠心で四十七士をまとめ上げ、歴史に残る義挙に命を賭けた、あのいわゆる大石内蔵助の意外な内面の姿である。自分の人生への打算と義務...
清澄な水彩画のような二篇であり、書いた年は違うがともに安心して読める佳作である。 41歳の時に書いた「大石良雄(よしとも)」は、忠臣蔵の定説である忠義と義侠心で四十七士をまとめ上げ、歴史に残る義挙に命を賭けた、あのいわゆる大石内蔵助の意外な内面の姿である。自分の人生への打算と義務・責任の武士道の狭間で揺れる心理が人間のよくある現実を如実に表して読み手に共感を誘う。機密費という経済的視点と利己的処世への叔父の誘導のくだりはリアルで切実である、妻は原理論の推進派。 「笛」は79歳の時の作品で、人生のあらゆることを経験した眼で淡々と夫婦・親子の営みを描写している。苦労をともにした夫に先立たれたつね、娘が結婚し親になり長男も巣立とうとする、夫が残したフルートを慈しみ孤独と寂寞に悶え、自死の結末に展開を託す。 なんとも言えない余韻が残る。
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それぞれの背景は違えど、2編とも周辺の人々に振り回され自分の思い描いていた未来と「今」とのギャップに苦悩する主人公の心理描写がくどくなく巧みに描かれている印象を受けた。 赤穂浪士を含め、武士の散り様を見せるお話は苦手だったが、この大石良雄はとても面白かった。
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