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「自己責任」とは何か 講談社現代新書
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「自己責任」とは何か 講談社現代新書

桜井哲夫(著者)

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「自己責任」とは何か 講談社現代新書

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社/
発売年月日 1998/05/20
JAN 9784061494039

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商品レビュー

2.8

6件のお客様レビュー

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2019/03/20

一貫性がない記述もあるが、アメリカが「公」という戦後の自由民主党の認識の一貫性は言いえてると感じた。安倍首相では特にそうである。これだけでも読んだ価値があった。「住専」問題など具体的な記述もまたいい。

Posted by ブクログ

2017/01/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

◆一般に「自己責任」の文言から受けるイメージは、➀自由ないし自由意思を是とした際、これに伴う不利益は自ら甘受すべし、②が、抑々自由意思は、情報の非対称が所与の前提である以上、仮想・非現実でしかない、③また、自由意思を国家が妨害しない(消極的自由)だけでなく、国家がどこまで実現を援助すべきか(積極的自由。自ら飛び込んだ紛争地域内での拉致被拐取者の保護の要否)を吟味するもの。◆が、本書は表題と違い、かかる議論は殆ど無い。これとは位相を異にする「責任」の内実や多義性を、東西・史的な差異を踏まえ解読する書なのだ。 つまり、本書は、自己責任の「自己」でなく「責任」に焦点を合わせた書と評しうる。その意味で「自己」に寄った1、6章は全体との関連性が希薄に感じた。加え、責任の多義性のみならず、無責任、又は無答責(特に国家や官僚)まで論を広げて展開するので、かなり雑駁な印象は拭い去れない。ただ、責任の内実検討の前提として議論される「公」「私」の区別につき、日本の特殊性として、重層・複層的構造(幕府との関係では藩内や家内の問題は「私」等)と見る点は興味深い。1998年刊。著者は東京経済大学コミュニケーション学部教授。

Posted by ブクログ

2014/06/27

現代の日本で声高に論じられる「自己責任」という概念を、歴史的・社会的な観点から批判・検討している本です。 「自己責任」というと、イラク人質事件直後に沸き起こった議論を思い起こしますが、その批判的検討が本書の企図ではありません。日本における無責任の体系を批判し、個人に根ざした責任...

現代の日本で声高に論じられる「自己責任」という概念を、歴史的・社会的な観点から批判・検討している本です。 「自己責任」というと、イラク人質事件直後に沸き起こった議論を思い起こしますが、その批判的検討が本書の企図ではありません。日本における無責任の体系を批判し、個人に根ざした責任を重視する西洋の社会を理想化した丸山真男や、日本の集団的な権力構造を批判してジャパン・バッシングの旗振役を演じたウォルフレンの議論が、あまりにも図式的だということに重点が置かれています。やや時代遅れの議論を相手にしているという印象を持ってしまいましたが、1998年に刊行された本ですし、また歴史的な視野を広げて「自己責任」の概念を見なおすという著者の基本的なスタンスにも賛同できます。 とはいえ、すべてを自己の内に取り込もうとする資本主義のシステムからのアジールとして家族を守らなければいけないという主張など、著者自身の主張が説明抜きにいきなり語られる箇所もあり、その一方で瑣末的なところに議論が入り込んでいるところもあって、全体としてのバランスの悪さが目に付きます。

Posted by ブクログ

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