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黄門さまと犬公方 文春新書
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黄門さまと犬公方 文春新書

山室恭子(著者)

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黄門さまと犬公方 文春新書

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋/
発売年月日 1998/10/20
JAN 9784166600106

黄門さまと犬公方

¥220

商品レビュー

3.7

3件のお客様レビュー

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2010/05/28

多数ある史料をもう一…

多数ある史料をもう一度研究し直し、両人に対する再評価を試み、新たに著者の打ちたてた新説を披露してくれます。史料として今に伝わっているものの中には、当時の風聞がそのまま記録されたものや、後世の人により書き加えられたものなどが現存しているそうです。それらを注意深く読み分け確証のあるも...

多数ある史料をもう一度研究し直し、両人に対する再評価を試み、新たに著者の打ちたてた新説を披露してくれます。史料として今に伝わっているものの中には、当時の風聞がそのまま記録されたものや、後世の人により書き加えられたものなどが現存しているそうです。それらを注意深く読み分け確証のあるものに重点を置いたところなど、よく纏め上げていると思います。

文庫OFF

2010/05/28

同じ時代を生きた有名…

同じ時代を生きた有名な両者についてを書いた本。ちょっと表現方法が問題あり。

文庫OFF

2016/09/09

 名君との誉れも高い黄門様と、蔑みをこめて犬公方と呼ばれた5代将軍綱吉。果たしてこの評価は妥当なのか。    もちろん不当だと思うからこんな本を出版しているわけで、ざっくりまとめるとおおよそこんな感じ。  黄門様最大の謎は長子相続が当たり前の時代に、なぜ長男でもない光圀が水戸...

 名君との誉れも高い黄門様と、蔑みをこめて犬公方と呼ばれた5代将軍綱吉。果たしてこの評価は妥当なのか。    もちろん不当だと思うからこんな本を出版しているわけで、ざっくりまとめるとおおよそこんな感じ。  黄門様最大の謎は長子相続が当たり前の時代に、なぜ長男でもない光圀が水戸徳川家を継ぐことになったのか、だ。  幼き頃より聡明で、名君になる素質を随所に見せていたからだとか言われている。ひるがえせば長男は凡庸だったと言っているに等しい。  へえ〜、とか納得しててはいけない。どんなにお馬鹿でも長子相続はそんなに簡単に崩していい原則ではない。    著者はこう言っている。  3代将軍家光はなかなかお世継ぎが生まれないまま30歳を迎えた。もしかしたら、このままお世継ぎが誕生しないということも考えられる。仮にそうなった場合は尾張、紀州、水戸の御三家の中から将軍が選ばれる。御三家のなかでも格付けがあって、尾張、紀州、ときて最期に水戸。ではその当時、それぞれの徳川家にいた将軍候補を見渡してみると、なんと水戸家の長男が一番年長になってしまった。  これはやばい、とお父上の水戸藩主は考えた。  格付けでは一番下の水戸家が一番の年長者だと、長子相続性の原則からすると、水戸家から将軍が出てしまう。しかし藩の格付けからしたら尾張家から出すのが正統だ。まかり間違えば徳川宗家のお家騒動に発展しまう。  あ〜、どうしよう、どうしよう。テンパった末に考え付いた奇策が光圀を藩主にしてしまえ、ということだった。  一藩の長子相続の原則を崩してでも、幕府のお家騒動を避けた、ということらしい。  結局は家光38歳のときにお世継ぎが生まれたため、お家騒動は杞憂に終わったが、黄門様は藩主になったらすぐに、世間を納得させるために、あることないこと、たぶんないことだらけの名君伝説をつくりあげなくてはいけなかったということらしい。  では次に綱吉。  代名詞とも言うべき生類憐みの令、「綱吉にお世継ぎが生まれないのは前世において生き物を大事にしなかったからじゃ、むむう」との坊さん隆光のお告げをを聞き入れ、発令されたとされている。しかし、綱吉の意図は、江戸市中で問題になっていた捨て子の増加、その子供を野犬が食ったり、その野犬を食う傾奇者がいたり、と生命軽視の風潮を儒教的道徳観から改めるための治安対策にあった。  切り捨て御免の武士の特権の抑制、捨て子救済、野犬の囲い込みが目的だったのに、奇抜だったため庶民が面白おかしく、いろいろ言った。蚊を殺しただけでも罰せられたなんてのは創作である。生類憐みの令で罰せられた庶民なんて、記録としてはほとんどいないらしい。  また江戸にハイパーインフレを起こした原因と言われる貨幣鋳造。金の含有率を減らして、幕府の財政立て直しを図ったが、結果的には失政だったと言われている。  しかし、じつはこれがきっかけでインフレが起きたわけではない。でも庶民の生活は苦しくなった。それはなぜかというと相次ぐ天災、元禄大地震と富士山の大噴火のせいである。  もとより仁政に努めた綱吉は幕府をあげて被災者救済に全力を傾けて復興にあたったが、いかんせん、富士山大噴火なんて何百年に一度の大災害から庶民を救済するには金が足らなかった。それゆえのいくら施し米をしたところで、物価高騰は抑えられなかった。  結論を言えば、綱吉はけっして愚かな将軍などではなかった。仁政を敷いたのである。  嗚呼、でも運がなかった!  相次ぐ大災害に、天に見放された将軍と、誰もが考えただろう。  残念。  名君と呼ばれた8代将軍吉宗は綱吉の仁政を模範としたというから、もうちょっと再評価してあげてもいいんじゃないかな。  

Posted by ブクログ

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