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コレクション 鶴見和子曼荼羅(4 土の巻) 柳田国男論
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 藤原書店 |
| 発売年月日 | 1998/05/30 |
| JAN | 9784894341029 |
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コレクション 鶴見和子曼荼羅(4 土の巻)
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ずっと宮本常一は民衆のために闘う民俗学者で、柳田国男は学者だと思っていた。しかし、この本を読んでその考えをあらためた。宮本が陸上戦だとすれば、柳田のそれは制空権を取り戻すための空中戦といえよう。 『この物語は、教育勅語宣言している天皇信仰と忠君愛国の道徳とは、全く別の信仰と規範...
ずっと宮本常一は民衆のために闘う民俗学者で、柳田国男は学者だと思っていた。しかし、この本を読んでその考えをあらためた。宮本が陸上戦だとすれば、柳田のそれは制空権を取り戻すための空中戦といえよう。 『この物語は、教育勅語宣言している天皇信仰と忠君愛国の道徳とは、全く別の信仰と規範とが村の人々の心の底に生きていることを、簡潔な文章を持って、リアルに映し出すことによって、巧まずして、それが前者の不在証明となっている』 遠野物語は文学として優れており、民俗学のイコンとして素晴らしいと思っていたのだが、遠野物語にこんな読み方ができるとは。。。 巷に見る愛国心の発露に、なぜ素直に頷けないのかというと、『日本』(さらにいうならば日本の『文化』や『伝統』と言われるもの)という形も色も匂いも無いものに対する愛に、リアリティが感じられないのだ。 柳田は言う『(教育勅語は)愛国ということはあるけれども愛村、愛県、愛地方というものがないし、一般に人に対する態度というようなものを決めるものが出ておりません』 愛国と同時に、自分の故郷を、家族を愛する必要はないか?日本の文化を知ると言うなら、伊勢神宮の参拝と同時に地元の手仕事を訪ねるほうが先ではないか?太平洋戦争で日本軍は勇敢に戦い、誇り高く死んでいったかもしれないけれど、それは『日本』のためではなく、家族を、故郷を守るためではなかったか? そんなのは当たり前のことかもしれないが、この『二重構造』が無くなったときに、あるいはその基層が覆い隠され愛国だけが叫ばれ始めたときに、日本は後戻りできなくなるのではないか?鶴見和子の分析は、「いまだからこそ柳田国男を読みなおさなければならない」と思わせるものであった。
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