半七捕物帳(巻の3)

岡本綺堂(著者)

• 販売会社／発売会社: 筑摩書房
• 発売年月日: 1998/08/25
• JAN: 9784480709936

商品レビュー

2012/02/09

（全巻合わせた感想）
ともかく面白かった。ストーリは単純で強引な推理と捕物ではあるが、それよりも何よりも江戸の描写が活き活きと表現され、江戸を生きていた人達と身近に接した時代の人でなければ書けない本だと感嘆する。

江戸時代の情景が浮かんでその世界にどっぷりと浸り酔いしれるという読書は初めてで充分堪能できた。更にこの本は文末にその話に関係する地図(昭和初期の地図に江戸の図割を追加したもの)があり、挿入画も江戸時代の物を書き起こしたものである。

描写例
「卯の花くだしの雨が三日も四日も降りつづいて」
「八百屋にも薄や枝豆がたくさん積んであった」
「あしたが池上のお会式（えしき）という日の朝」
「節気になったせいか、寒さがこたえますね」

注釈も今井金吾が丁寧に解説している。

2011/09/05

「雪達磨」南京玉って何？と調べたら，ビーズのことなんですね。今のビーズと同じくらいの大きさなら，話が納得できる。