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日本近代史学事始め 一歴史家の回想 岩波新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店/ |
発売年月日 | 1996/01/22 |
JAN | 9784004304272 |
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日本近代史学事始め
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商品レビュー
3.7
7件のお客様レビュー
大久保利通、牧野伸顕のファミリーに興味があり、通読。父の利和が海外の大学出で、日本社会に帰る時にコネがないとの記載があったり、大正デモクラシーの自由な雰囲気、ニ・ニ六事件、戦中戦後の苦労などの苦労の記載もある。時代の生き証人の回想である。
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近代史学が始まっていく様子をその第一人者が回想する良著。著者自身が大久保利通の孫ということもあり、その交友関係や生い立ちの回想からして興味深い。学習院で乃木さんがうるさ型で白樺派の連中から嫌われてたとか。 著者はまず京都大学に行くがそこで病気になり、東大国史にはいる。そこで黒板勝美の門下に入り、平泉の指導の下武田信玄の卒論を書いている。このころ歴史学の対象に明治大正などははいってこないのだ。平泉の印象はよかったらしい。平泉も大久保の孫だからかわいがったのかもしれない。 辻と黒板。黒板のほうが外に出てくタイプ。著者は明治文化研究所(吉野にはじまり、尾佐竹がつぐ)に出入りする中で近代史への接近を始めていく。この研究所の雑多なかつ民間の性格が良かったらしい。最初は東大50年史の資料集めから入ったという事で教育史に業績を重ねる。50年史みたいのってだいじやねんな。その後、学士会館の60年史など、ここで西周や津田真道の資料を集める。 資料集めをする中で人脈が生きる。そういうわけで近代史学が出来上がっていくうえで著者の経歴というか血筋とういうものもとても重要だったのかもしれない。
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1996年刊行。著者は大久保利通の嫡孫、元立教大学教授。日本の近代史研究を戦後推進した人物であり、特に、国会図書館憲政資料室の創設に携わった。著者の少年期(学習院初等、中等部)から、同高等部を経、京都大学経済学部、東京大学文学部に進学し、研究者の道に入った経緯が述べられる。中では、戦前期ではリベラル史学とされた重野安繹氏の論文集刊行に携わった際、危険(発禁処分の危険)ということで内容を大分削り、伏字とする箇所を多くしたという点、戦後期は憲政資料室創設にあたり、著者の経脈が役に立ったように思える点は印象的。 なお、歴史研究者としての著者の道程が書かれるのみであり、大久保家、あるいは利通評、牧野伸顕評はほとんどなされていない。後者を期待すると肩透かしである。
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