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猫は知っていた・濡れた心
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猫は知っていた・濡れた心
¥880
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商品レビュー
3.8
8件のお客様レビュー
江戸川乱歩賞を受賞し…
江戸川乱歩賞を受賞した傑作を2本収録したお得な1冊。
文庫OFF
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
第3回(1957年) 猫は知っていた 下宿先の医院で起こる殺人事件を兄妹探偵が解決する。ってか、判断ミスにより訴えられそうだから医者が患者を殺すじゃ、家族に迷惑かかるから、医者に身の振り方を決めさせる。もちろん兄妹は安全地帯を確保してから。 第4回(1958年) 濡れた心 登場人物の日記で構成される。殺されるべき人が殺されるのは後半。読み進めると、彼女が犯人だって気付く。 女子高生の純粋な同性愛? って何? 女子高にありがち、みたいな? 男性作家の女子高妄想だから、結局、愛欲のもつれの殺人事件。今だったら、週刊誌ネタだよ。前途洋々の医学部めざす女子が、何故そこでつまづく? のは、しっかりしてるったって、まだ10代だもん。両親も兄も頼れず、だしムリだよ。医学部入れたってお金ないから先ないよ。週刊誌ネタだ。 って、典子もジュリも作者の憧れ、って・・・ 男性作家の妄想の女性像って、むかむかする。 そんな女いねーよ。直木賞とったらしいから、覚えていたら読む。 1950年代。昭和まっさかり。まだバブルなんて言葉もなく。
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再読。 「猫は知っていた」(1957年刊行) 第3回、小説としては初代江戸川乱歩賞受賞作。 仁木兄妹が下宿した個人病院で起こる事件を推理する話。 10代の頃に読んで、春の陽射しのようなとてもいい印象が残っていた。 読み返してみれば、動機を始め決していい話ではないのだが、ごく普通の...
再読。 「猫は知っていた」(1957年刊行) 第3回、小説としては初代江戸川乱歩賞受賞作。 仁木兄妹が下宿した個人病院で起こる事件を推理する話。 10代の頃に読んで、春の陽射しのようなとてもいい印象が残っていた。 読み返してみれば、動機を始め決していい話ではないのだが、ごく普通の仲が良く素朴な兄妹探偵のおかげか。 平易な文章、あくせくしない時代のやりとりが好ましく、トリック云々は古さを感じるものの充分に面白かった。 「濡れた心」(1958年刊行) 第4回江戸川乱歩賞受賞作。 日記・手記形式。 女子高生の純粋な同性愛を中心とした殺人事件。 こちらは会話などがかなり時代を感じさせる。 トリックはいいのだが、担当刑事の間抜けぶりに、犯人探しとしては成り立っていないように思う。
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