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ルカーチ 物象化 現代思想の冒険者たち06
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 1998/05/10 |
JAN | 9784062659062 |
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ルカーチ
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『歴史と階級意識』までのルカーチの思想と、彼の政治的態度との関連を考察している。 ルカーチは『魂と形式』の中で、ディルタイやジンメルらの「生」の概念を借りて、芸術作品を「生」の客観化として捉えている。しかし同時に、ルカーチは「生」という概念に、日常的な「現実の生」にとどまらない...
『歴史と階級意識』までのルカーチの思想と、彼の政治的態度との関連を考察している。 ルカーチは『魂と形式』の中で、ディルタイやジンメルらの「生」の概念を借りて、芸術作品を「生」の客観化として捉えている。しかし同時に、ルカーチは「生」という概念に、日常的な「現実の生」にとどまらない「真の生」という意味を含めようとしている。そして、いまだ混沌の状態にある「真の生」が芸術作用としての「形式化」によって作品の形をとるとき、その作品は「具体的全体性としての作品」という意義を持つようになる。こうして、ルカーチの芸術論には、ディルタイにはなかった芸術作品の自律性・絶対性という視点が見られるものになっている。 こうしたルカーチの「客観化」の概念が、マルクス主義の立場をとるようになった後年の思想において現れる「物象化」(Verdinglichung)にまで影響を与えていることが、本書では追求されてゆくのである。ルカーチの物象化論は、マルクスの商品における物神崇拝の分析を踏まえている。資本主義においては、人間の労働が個人的な質を離れて計算可能な商品という「物」の価値で図られるようになることを、マルクスは論じた。ルカーチはこうしたマルクスの物象化論を、意識の物象化にまで拡張しようとする。 現実の労働者は、近代化の呪縛の絡め取られており、その日常的な意識は虚偽意識となってしまっている。彼らの主観的な意志や決断から、真理に到達することは期待できない。だが、個々の人間の意識を越えた、プロレタリアートの自己意識としての「階級意識」は、商品という客体としてある自己の客観的認識であり、そこに同一的な「主体‐客体」が現われることになる。ルカーチはこうしたプロレタリアートの階級意識の自己認識活動としての実践に、現実を変革する可能性を見ようとしたのだった。 だが、こうしたプロレタリアートの階級意識への期待は、ボルシェヴィズムにいっさいを委ねる決断主義を帰結する。ここには、ハンガリー革命の挫折を経て正統マルクス主義に限りなく譲歩を続けていったルカーチの悲劇を読み取ることができる。
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