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かもめホテルでまず一服 双葉文庫POCHE FUTABA
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 双葉社 |
発売年月日 | 1997/01/30 |
JAN | 9784575710953 |
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かもめホテルでまず一服
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かもめホテルでまず一服
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商品レビュー
4.3
3件のお客様レビュー
関川夏央は最も好きな作家の1人で、以前はよく読んでいた。最近はあまり読まなくなっていたのであるが、「人間晩年図巻」を読み、やはり関川夏央は面白いと思い、昔の本を読みなおすことにした。 本書のオリジナルは「貧民夜想會」といい、1986年の発行なので、もう35年も前のことだ。まだ作家...
関川夏央は最も好きな作家の1人で、以前はよく読んでいた。最近はあまり読まなくなっていたのであるが、「人間晩年図巻」を読み、やはり関川夏央は面白いと思い、昔の本を読みなおすことにした。 本書のオリジナルは「貧民夜想會」といい、1986年の発行なので、もう35年も前のことだ。まだ作家デビューしてから間がなく、関川夏央の初期の頃の作品である。初出が何かが本書には書かれていないが、本文中の記述で、いくつかは、やはり週刊漫画アクションに書かれたものだと分かる。 本書は旅行記だ。29歳まで外国に行ったことはおろか、飛行機に乗ったことすらなかった関川夏央が、非常にディープな旅を様々な場所でしている。メキシコ、タイ、マレーシア、イタリア、インドネシア、台湾、中国、ポルトガル、アルゼンチン、新宿、新潟、ベネズエラ、プエルトリコ等への旅が描かれている。 私自身、上記の中には行ったことのある場所もあり、そういった場所に対しては35年の歳月を感じる記述もある。中国やタイ等がそうである。しかり、それよりも、35年の間に日本自体の世界の中での位置づけ、あるいは、我々日本人の自国に対しての印象も大きく変わっているように思う。1986年といえば、バブルのピークの数年前である。当時を思い出すと、景気の良さを感じると同時に、日本の経済力、特に製造業をはじめとした産業・企業の力は世界のトップクラスにあると皆が思っていたように思う。同じような調子で日本を記述することは、現在では難しい。本書に書かれた、ポルトガルのように、かつては栄えたが今は表舞台から姿を消した国、という記述の方が、もしかしたら、ふさわしいかもしれない。
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旧名、「貧民夜想会」(こっちのタイトルの方が好きだった) バックパッカーではないのだけど、非常にバックパッカーな匂いのする海外旅行記。 哀愁と情けなさが同居する文章は何気に好き。
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最近関川夏央の本を何冊か買った。そのうちの2冊を手にとって、ぱらぱらと眺めているとどうも同じ本に思えて仕方が無い。表紙を確認してみる。一冊は「かもめホテルでまず一服」。もう一冊は「貧民夜想会」。ん?やっぱり違う本だよな。でも何か章の名前とか同じなような…。いくつか短編が重複してる...
最近関川夏央の本を何冊か買った。そのうちの2冊を手にとって、ぱらぱらと眺めているとどうも同じ本に思えて仕方が無い。表紙を確認してみる。一冊は「かもめホテルでまず一服」。もう一冊は「貧民夜想会」。ん?やっぱり違う本だよな。でも何か章の名前とか同じなような…。いくつか短編が重複してるのか?と目次を見てみると、この二冊はまったく同じ本だとわかった。もともと貧民〜だったのを、かもめ〜に改題して再出版されたらしい。えーい、わかりにくい。などと、最初は同じ本二冊買ったことを悔やんだけど、読み始めてみると結構便利。一冊はトイレに常駐、もう一冊はリビングで。続きがどこでも読めるのは良い。 内容だけど、前半の数編は読んでいる方も恥ずかしくなるくらい若さが行間に溢れてた。自分は世の中からある程度はみ出しているんだ、というのが関川のスタンスだと思っているんだけど、それがちょっと鬱陶しい方向で噴出してた。がんばりすぎ、というかね。読むのやめちゃおうかな、と思ったけど、だんだん文も落ち着いてきていつものさらっとしているようで、とても丁寧に書かれた関川の文章になった。後半は安心して読めたな。
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