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尾張春風伝(上)
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 幻冬舎/ |
発売年月日 | 1997/11/19 |
JAN | 9784877281908 |
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商品レビュー
3.3
3件のお客様レビュー
尾張徳川家の7代藩主•徳川宗春(1696〜1764)の生涯を描いた歴史小説。 初版は1997年。思えば当時、生誕300年という事もあって徳川宗春が色々な所で取り上げられていた。宗春は積極的な財政出動を行い、名古屋の街に一時の賑わいを現出した異色の殿様だ。丁度8代将軍徳川吉宗の緊縮...
尾張徳川家の7代藩主•徳川宗春(1696〜1764)の生涯を描いた歴史小説。 初版は1997年。思えば当時、生誕300年という事もあって徳川宗春が色々な所で取り上げられていた。宗春は積極的な財政出動を行い、名古屋の街に一時の賑わいを現出した異色の殿様だ。丁度8代将軍徳川吉宗の緊縮財政時代にそれをやったのだから余計に目立ったのだろう。 上巻はそんな宗春が3代藩主の20男(!)として生まれ、一生「部屋住み」の境遇にもかかわらず明るく生きていこうとする青年期を描いている。面白い。
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主人公通春(みちはる)は、尾張徳川家三代藩主綱誠(つなのぶ)の第二十男。下の方のみそっかすの子だ。 その通春の人生を描いた小説。上巻では青年時代のことが書かれています。 藩主の息子とはいえ、兄たちがたくさんいる中で自分にその跡継ぎが回ってくるはずもなく、自由闊達に過ごす。...
主人公通春(みちはる)は、尾張徳川家三代藩主綱誠(つなのぶ)の第二十男。下の方のみそっかすの子だ。 その通春の人生を描いた小説。上巻では青年時代のことが書かれています。 藩主の息子とはいえ、兄たちがたくさんいる中で自分にその跡継ぎが回ってくるはずもなく、自由闊達に過ごす。遊びか過ぎるが、人柄の心地よさ、明るく派手好き、人を身分や格ではなく、その能力や人格で判断できる江戸中期では珍しい人間であった。 その部屋住みの若様であった通春。 尾張藩主であった吉通が亡くなり後を継いだ嗣子の五郎太もその3か月後に急死してしまう。 そして、徳川の御三家では、筆頭と言われていた尾張藩が将軍の跡目争いで、その座を紀州藩の吉宗に持っていかれたのである。 様々な出来事を、末子の気楽さゆえ、無責任、客観的に見ているのである。 歴史小説ながら、主人公通春の明るさや軽快な文章でぐいぐい読み進められます。
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主人公は実在の人物ですが、彼についてあまり知らなかったので、歴史的興味という意味で面白かったです。ある実在のアマチュア書家をからませる書き出しも洒落ていると思います。吉宗がらみの陰謀は、描き方が浅いと感じました。本上巻でさんざん宣伝されているので、早く下巻での活躍が読みたい。
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