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親面接のポイント
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | ほんの森出版/ |
発売年月日 | 1997/05/31 |
JAN | 9784938874049 |
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親面接のポイント
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元愛知の県立高校の国語の先生で、教育相談研究室長や校長などを歴任した著者による、親を援助する面接のポイントを、実例を交えてまとめたもの。親をサポートするカウンセラーの役割、親へのアドバイス、思春期の子供と接する親のあり方などを中心にまとめられている。 職場の上司からぜひ読んだ...
元愛知の県立高校の国語の先生で、教育相談研究室長や校長などを歴任した著者による、親を援助する面接のポイントを、実例を交えてまとめたもの。親をサポートするカウンセラーの役割、親へのアドバイス、思春期の子供と接する親のあり方などを中心にまとめられている。 職場の上司からぜひ読んだ方がいいと言われて読んだ本。納得できる点がいくつもあった。「人は理屈ではなく感情で動く」(p.41)というのは、端的に面接の成否を分けるポイントではないかと思う。「理論・理屈を重視し、『…であるべきだ』『…ねばならぬ』『…のはずだ』『…が正しい』という思考法しかできないならば、親面接はとてもできない」(同)ということで、「あわてず、急がず、矛盾していることは矛盾しているまま、曖昧なものは曖昧なまま、時が来るまで、機が熟するまで、心に抱え、温めていることのできる力が必要」(同)というある種の余裕が必要なんだなと思った。他のページにも書いてあったが、「大丈夫ですよ」と言って落ち着かせることの重要さというのもこの辺にあると思う。親へのアドバイスのところでは、「親が子どもを『信じ』『任せ』『待つ』ことができれば、子どもはけっして親を裏切ることはない」(p.78)というのも分かりやすい。親が先回りする、段取りを整える、評価をする、という絶えず口出しを出すことで、かえって裏目に出てしまう、ということを、改めて強調したいと思った。「親の考えが正しいか間違っているか、ということは問題ではない」(同)、ただ親が言っているから反抗する、それを親が分かって、我慢する、ということが必要だと分かる。(ただ必要、と言ってもやっぱり上で述べたように「感情」的には許されないんだろうなあと思うけれども。)対親ではなく対子どもに関しても、「子どもたちは理屈で動いているのではなく、感情によって動かされているからです。感情に対し、理屈で迫ってもほとんど意味はないのです。」(p.119)ということも留意しないといけない。そして母親と思春期の子どもとの距離の取り方を考える材料として、石川逸子さんの「彼ら笑う」という詩が紹介されており(pp.134-7)、これがとても心に響いた。(詩なんて小中の国語でしか読んだことない思うが、詩という表現が凄いと思った初めての経験かもしれない。) 「親の五つの行動指針」(p.99)として、いわゆる傾聴だけでなくタイミングを見計らってアドバイスをするとすればこういうこと、というのがまとめてある。「①子どもに対して親の方から先に口をきかない」、「②親として伝えなければならないことはきちんと伝えるが、事務連絡に徹する」、「③話しかけてきたら、どんなに忙しくても話を聴いてやる。向き直って、真剣に聞く」、「④極力知恵を貸さない。返答に困ったらオウム返しで」、「⑤子どもと一緒に揺れ動く。何とかしてやろうとしない」というのは、ぜひおれも分かりやすく伝えたいと思う。さらに、「家庭は、『明日へのエネルギーの回復の場所』でなければならない」(p.105)というところも、子どもの居場所を作る、イチイチ何かを気にしないといけないような、そういう環境にさせないことが親の務め、というのも伝えるべきことだと思った。 ところで、ある親の話のところで、「相談にのっている私が、口をはさむひまもなく、このお母さんは猛烈な勢いでしゃべり続けます。私は、このお母さんのことよりも、『毎日このお母さんと付き合っている息子さんは、本当に大変だなあ』という思いを抱きながら、その話に聞き入っていました。」(p.125)という、「口から先に生まれたように一方的にしゃべりまくるお母さん」(同)についてのコメントが笑えてしまった。まさにこういうお母さんは何人かいるし、実際おれも、「このお母さんを乗り越えることが子どもの課題」と思ってしまう。 盗んだバイクで走りだす、とか覚せい剤や男女関係で云々といった、ちょっと時代を感じさせるような事例も多いが、根っこの部分は全く古さを感じさせない「親面接のポイント」がまとめてあって、中高の教員は読むべき本の1冊なのではないかと思った。(16/05/02)
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