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森鴎外全集(11) ファウスト ちくま文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 1996/02/24 |
JAN | 9784480030917 |
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森鴎外全集(11)
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商品レビュー
4.3
6件のお客様レビュー
新潮文庫の「ファウスト」は読んだけれど、森鴎外の訳は初読でした。やっぱ久しぶりに読むと面白いな~。なんか、讃美歌だかキリストのお祈りの文句?を、お経的な感じで翻訳してるところは、なるほどなーと感心した。たしかにこれは、明治人の読み物としてはカルチャーギャップがありすぎるよね。 前...
新潮文庫の「ファウスト」は読んだけれど、森鴎外の訳は初読でした。やっぱ久しぶりに読むと面白いな~。なんか、讃美歌だかキリストのお祈りの文句?を、お経的な感じで翻訳してるところは、なるほどなーと感心した。たしかにこれは、明治人の読み物としてはカルチャーギャップがありすぎるよね。 前編は、メフィストの魔術で若返ったファウストが、町娘のグレートヒェンと恋愛します。これで幸せに終わればよかったのに、グレートヒェンの兄を殺し、母を殺させ、しまいにはグレートヒェンを、はらませてしまう。はたから聞くと、ダメンズっつーか「なんだこの男?!人間のクズやん」ですが、真面目で高尚すぎる精神をもつファウストの苦悩たるや。そこが見ものなんですな。ブロッケン山での、魔女やら魑魅魍魎、上から下へ入り乱れてのお祭り騒ぎは単にひたすら楽しかったです。 後半は、なんかもう非哲学人の私にはちんぷんかんぷんでしたが(何年か前に初読したときも同じこと思ったw成長してない)、思想の応酬とか、宗教的な議論が中心です。 神話の神々が自分の性格に基づいた持論を展開してます。あんまり神話詳しくないから、このへんは「へーそーなんだー」と読み流した。 で、ファウストの魂は(なんやかんやあって)天の同情を買って、結局天使に救われるのですが(すっごいご都合主義だよね?!)、いわく、努力するものは救われる云々…。 メフィストが天使をみて、「めっちゃ嫌いだけどめっちゃかわいい。キスしたい」とか言ってるのには少し萌えた(笑)
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道徳を打ち捨てても、ものの起源を追い求めるファウスト。 ひたむきに努力するものを許し受け入れる神。 初めて読んだ時は魑魅魍魎に目をくらまされて話の流れをつかむのに苦労したけれど、再読したところこの二つが一貫とした軸になっているように思えた。 美化された過去、古代ギリシア。 醜...
道徳を打ち捨てても、ものの起源を追い求めるファウスト。 ひたむきに努力するものを許し受け入れる神。 初めて読んだ時は魑魅魍魎に目をくらまされて話の流れをつかむのに苦労したけれど、再読したところこの二つが一貫とした軸になっているように思えた。 美化された過去、古代ギリシア。 醜く争う現代。 そして、技術によって自然をも制覇する近未来。 ファウストは三つの時代を遍歴し、ようやく生に満足する。 それは、彼があくまで人として神のような俯瞰的な視点で世界を見たゆえだろうか。 鴎外の訳は、ところどころ古い表現で分かりづらいが、それゆえに雰囲気があり味わい深い。当時は逆で、軽すぎる訳と知的な方々からひんしゅくを買ったらしい。本書ではこの事について鷗外自身が語ったものもまとめられていて、興味深い。 背景を知って、ドイツと日本の文豪の競演! なんて肩ひじはらず気楽に手に取ればいいんじゃないかしら、と思えるようになりました。
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ゲーテ『ファウスト』森鴎外訳。 ちょっと江戸っ子調で粋な訳文。 この本を持ってヨーロッパを放浪し、 ベルリンで森鴎外記念館、フランクフルトでゲーテの生家を訪れた。 「止まれ、お前は美しいから」 そう呼ぶしかないような、最高の「刹那」を求める旅こそ人生。 また旅に出る...
ゲーテ『ファウスト』森鴎外訳。 ちょっと江戸っ子調で粋な訳文。 この本を持ってヨーロッパを放浪し、 ベルリンで森鴎外記念館、フランクフルトでゲーテの生家を訪れた。 「止まれ、お前は美しいから」 そう呼ぶしかないような、最高の「刹那」を求める旅こそ人生。 また旅に出るときはきっと、この本を持っていく。
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