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スパイキャッチャー(下) 朝日文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 朝日新聞社/ |
| 発売年月日 | 1996/03/01 |
| JAN | 9784022611345 |

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商品レビュー
4
2件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
1996年(底本及び原著1987年)刊。 著者はイギリス保安局(MI5)の元局員。上下巻中の下巻。 愈々タイトルどおり、ダブルスパイの人定と摘発に進んでいく。が、一筋縄ではいかない模様が満載だ。 他方で、英国の政局にも翻弄されるMI5。それは国内の治安維持(すなわち北アイルランド問題の重要性の向上)の優先度の高まりに加え、MI5が自国の労働党政権に向ける冷たい眼差しを反映したものでもある。 つまり英国共産党のみならず、国民の支持を受けていた政権与党・労働党及びその幹部について、ソ連との繋がりをMI5が疑うまでに至っていたのだ。 その帰結が、MI5が画策した、労働党政権転覆を意図する数々の違法行為の惹起であり、その中でも極め付けなのが、同党への極秘調査である。 ウォーターゲート事件も真っ青な状況が英国でも存在し、それが本書により白日に晒されたこと。 英首相サッチャー(当時)が、英国内・英連邦内への本書販売差止を画策したことから見ても、本書の内容の影響の大なるを雄弁に語っていると言って過言ではなかろう。
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MI5に〈もぐら〉がいる。しかも、状況からしてそれはMI5の幹部の数人に絞られる。そして、著者がスパイ容疑者としてあげたのが―MI5の長官であった。 諜報機関として、防諜というのは当然なされているものだと思ったのですが、少なくとも著者の働いていたころ(50年代から70年代)は...
MI5に〈もぐら〉がいる。しかも、状況からしてそれはMI5の幹部の数人に絞られる。そして、著者がスパイ容疑者としてあげたのが―MI5の長官であった。 諜報機関として、防諜というのは当然なされているものだと思ったのですが、少なくとも著者の働いていたころ(50年代から70年代)は、あまりしっかりなされていなかったようです。そんな中、著者は困難な防諜の仕事に取り組み、そして挫折することとなります。 もしかしたら、諜報機関のトップがスパイかもしれない。そんな疑問がページをめくるごとに増していく。そんな変わった興奮をもたらしてくれる本でした。
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