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作家の日記 1950・6~1952・8 福武文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | ベネッセコーポレーション/ |
| 発売年月日 | 1996/12/10 |
| JAN | 9784828857947 |
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作家の日記
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商品レビュー
3
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海外への留学や旅行な…
海外への留学や旅行など後の作品の原点となるべき体験がいろいろ綴られた一冊。
文庫OFF
違ひのわかる男・遠藤周作氏が逝つて丁度20年が経過しました。遠藤氏は1948(昭和23)年に慶大仏文科を卒業後、鎌倉文庫勤務を経て、1950(昭和25)年に留学生としてフランスに渡ります。当時遠藤氏は27歳。本書『作家の日記』は、その3年間に亘る留学生活を記録した日記であります。...
違ひのわかる男・遠藤周作氏が逝つて丁度20年が経過しました。遠藤氏は1948(昭和23)年に慶大仏文科を卒業後、鎌倉文庫勤務を経て、1950(昭和25)年に留学生としてフランスに渡ります。当時遠藤氏は27歳。本書『作家の日記』は、その3年間に亘る留学生活を記録した日記であります。 まだ作家デビュウ前だから、表題に偽りありではと勘繰る人もゐるかも知れませんが、遠藤氏は在学中から若手の批評家、評論家として注目される存在だつたさうで、既に商業誌にも寄稿してゐたので、全くの的外れではありますまい。当時から、原民喜や山本健吉、堀田善衛らと交友があつたさうです。日記中に原民喜氏の遺書を受け取る場面があり、同時代人だつたのだな、と分かります。もつとも、遠藤氏が小説家を志したのはどうやらこの留学中のやうですが。 随所に若者らしい学習意欲が窺はれ、まあ若干の生意気さも含まれますが、その真摯な向学心には読者も襟を正すでありませう。何だか寝転がりながら読んでは怪しからぬ書物に思へてきます。実際には少し寝床でも読みましたが。 その生活内容は、読書と書簡に随分と時間をかけてゐます。幼時からカトリックの洗礼を受けてゐた氏ですから、キリスト教文学に特化した研究に没頭します。フランソワ・モーリアックやグレアム・グリーンなど、目的意識を持つた読書に勤しむ。 しかし、健康上の不安が迫りくるのです。持病の肺結核が悪化し、つひにはそれが原因で無念の帰国となります...... 生活を管理監督するのが自分しかゐない環境で、今週やるべきこと、今日やるべきことを自らに課し、実行へ移す。これは中中大変なことであります。日記によると、食事に招かれたり、突然来客があつたりで、勉強の予定が狂うこともしばしば。もし自分なら、それらを言ひ訳にして「まあ、明日でいいや」となりさうです。しかし遠藤氏は求道者のごとく書物に向かふのであります。 もつとも、ある女子学生に、なぜフランスに留学に来たのかを問はれると、日本で二人殺して逃げてきたのだと答へるあたり、後年の孤狸庵先生を彷彿とさせる場面もあつて、嬉しくなります。 本書は、なるべく若い人が読むとよろしい。志を持つた人が挫けさうな時に、本書の頁を捲ればきつと初心を思ひ出し、再び歩き出す心持になるでありませう。 しかしながら、わたくしのやうなおやぢが読むと、中中辛い。学生時代にはそれなりの将来の展望を描いてゐた筈ですが、結局は無為なる日々を繰り返し、「青春という宝」を失つてしまふ。シャルル・アズナヴール。ちよつと、本書は眩しすぎるのです...... http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-665.html
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