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安藤昌益と『ギャートルズ』
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安藤昌益と『ギャートルズ』

高野澄(著者)

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安藤昌益と『ギャートルズ』

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 舞字社/星雲社
発売年月日 1996/10/28
JAN 9784795271890

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2015/11/08

「直耕」「活真」「互性」「転定(てんち)」といった造語が次々と出て、難解で知られる昌益の思想と、突き抜けたナンセンスギャグのギャートルズをくっつけた高野さんの視点が面白そうで、この本を手に取った。 そもそも昌益は、多くの儒家や坊主がしたような弟子に自説を説教するなんてもんじゃな...

「直耕」「活真」「互性」「転定(てんち)」といった造語が次々と出て、難解で知られる昌益の思想と、突き抜けたナンセンスギャグのギャートルズをくっつけた高野さんの視点が面白そうで、この本を手に取った。 そもそも昌益は、多くの儒家や坊主がしたような弟子に自説を説教するなんてもんじゃなく、囲炉裏を囲んで温まって美味いもんを食ったり飲んだりしながら自分の考えをしゃべってるうちに、どんどん核心へ掘り進んでいき、できたのが「自然真営道」っていうような、力が程よく抜けた感じだったみたい。 たぶん高野さんも、最初は自身が昌益の著書をまともに読んで難解さに難渋し、突き詰めれば突き詰めるほどその思想に深入りしてしまって煮詰まったけど、ふと「昌益自身そうだったな」と思い当たり、もう既成の思想での解釈なんかやめてしまい、何かないかなと探していて偶然園山俊二さんの名作に行き当たったら、意外や意外、スコーンて昌益の言ったことがわかりやすい形で自分のなかに降りてきたんだろう。 私が最初に昌益の思想に当たって得た感想は、かつて紀田順一郎さんは搾取する階級の否定という点から昌益をマルクスに例えていたが、この本の読後では、昌益の思想にマルクスよりもニーチェに近いものを感じた。 例えば、原始の姿に根幹を見る思想がニーチェの永遠回帰を感じさせるし、既存の権威を徹底して疑い否定する姿勢も共通する。ニーチェとの比較によって、少しだけ昌益に近づけたようには感じられた。でもそれだけではまだ遠い。 昌益の思想を一言で言ってしまうと、私たちがその通りと信じ込んできた諸々の思想は実は間違いだらけだから、まず全て破壊せよということになると思う。つまり、余計な考えや思いこみで肉付けされた思想では身動きがとれず固まってるだけだから一旦リセットボタンを押せば楽になるよ、ってこと。 でもそれを形式的に捉えてしまうと、思想の破壊とはすなわち自分の思想上の拠り所すらの喪失であり、真面目に考えれば考えるほど思考が止まってしまうというジレンマに陥る。 だけど、一見ハチャメチャなギャートルズの世界観に照らしてみるとどうだろう?高野さんは、園山俊二さんが実は原始の姿を借りて現代社会と対極の一種の理想社会を描こうとしたのでは、と考え、そこからギャートルズと昌益の思想の符合を試みている。 はじめは「ナンセンスなギャートルズと同様に昌益の思想もナンセンスなのか。あるいは昌益の思想と同様にギャートルズを紐解けば人間社会の深遠な真実が見いだせるのか。」てな感じで、なんか騙されたような感じになるかもしれない。 でも、社会のあるべき姿について考え、紆余曲折を経て昌益にたどり着き、結果、煮詰まった多くの人にとって正攻法とは対極のギャートルズからの解釈によって、既存の思想に影響されず、気がつけば昌益解読の突破口を見つけられるのならば、騙されてみるのも面白いのでは? この本は昌益思想に当たる者にとっていわば主食ではないが、清涼剤や栄養ドリンクの役割を果たしてくれるはずだ。 (2013/11/4)

Posted by ブクログ

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