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銀婚式 扶桑社ロマンス
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銀婚式 扶桑社ロマンス

モーヴ・ビンキー(著者), 安次嶺佳子(訳者)

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銀婚式 扶桑社ロマンス

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 扶桑社/
発売年月日 1996/12/20
JAN 9784594021467

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2012/10/03

誰にとっても自分の人生は特別で、どんな些細な出来事でも記憶の中で様々な色を帯びている。だが同時に、誰にとっても他人の人生の細かな文目など重要ではない、ということも真実だ。 この作品で描かれるのは、「平和に」結婚25年目を迎えた夫婦とその周辺の人々の、人生の一部だ。一篇ごとに主人公...

誰にとっても自分の人生は特別で、どんな些細な出来事でも記憶の中で様々な色を帯びている。だが同時に、誰にとっても他人の人生の細かな文目など重要ではない、ということも真実だ。 この作品で描かれるのは、「平和に」結婚25年目を迎えた夫婦とその周辺の人々の、人生の一部だ。一篇ごとに主人公が入れ替わり、自分の家族や思い出を振り返る。彼らはどこにでもいそうな、ごく普通の人達だ。中には世間的に大きく成功した者もいるが、それでも彼らの身に起こることは、日常から逸脱していない。だが他人にとってどんな小さなことでも、当人にとっては人生の大きな岐路になることもある。 最初の「アンナ」を読んで、これは当たりの本だと確信した。本当に地味な話なのだが、ページを繰る手が止まらなかった。 子供三人の視点から描かれる夫妻は、世間体ばかり気にして他人から「幸せな家庭」と見られようと必死になっている、何だかみみっちい人間に映った。そんな嘘ばかりの家庭から三人の子供がそれぞれの方法で離れようとしたのも納得できると思えた。だが後半になって夫妻が中心の話になっていくと、彼らのその努力にも理由があったことが分かってくる。他の家族の話を見ていると諸悪の根源に見えてしまいがちなディアドリの内面を覗いた時、彼女の抱える痛みが伝わってきて切なかった。 どれもよかったが、好きなのは「アンナ」「デズモンド」「モーリーン」「ディアドリ」。あと、「ヘレン」は読みながら「無能な働き者」という言葉が浮かんで笑ってしまった。 後で知ったけど、結構有名な作家だったんだな。絶版が多いようだが、別の作品もまた読みたい。

Posted by ブクログ

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