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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社/ |
発売年月日 | 1996/08/01 |
JAN | 9784101171364 |
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4
5件のお客様レビュー
雑誌『噂の真相』に、十年にわたって連載された著者のエッセイを収録しています。 本書の最後に掲載されている文章は、1995年の「断筆宣言」です。著者の「無人警察」という作品が教科書に採用されることがきまったものの、その内容に対して日本てんかん協会から抗議が寄せられたことがきっかけ...
雑誌『噂の真相』に、十年にわたって連載された著者のエッセイを収録しています。 本書の最後に掲載されている文章は、1995年の「断筆宣言」です。著者の「無人警察」という作品が教科書に採用されることがきまったものの、その内容に対して日本てんかん協会から抗議が寄せられたことがきっかけとなり、「あたしゃ、キれました。プッツンします」という著者の「断筆宣言」がおこなわれます。 著者は、とりわけブラック・ユーモアを駆使する作家であることから、さまざまな方向からの批判や抗議を受けることが多いのですが、そのような場面において文学者としての矜持を示さなければならないという使命感のようなものを語っています。やはり本書に収録されている、文芸家協会が永山則夫の入会を拒否したことに対する反論にも、そうした著者のスタンスは見てとることができます。 たんなる「言葉狩り」への反対ではなく、文学にたずさわる者の一人ひとりに覚悟を求めるような、一種の倫理観のようなものが、著者の考えの根幹にあるように感じました。 もっとも、本書に収録されている文章の多くは、そうした著者の生真面目な一面を示すものではなく、どちらかといえば「キレ芸」といえるようなユーモラスな内容になっていて、おもしろく読むことができました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
昔から気になる作家は短編やエッセイなどを読み、それが気に入ったなら長い小説を読んでいくタイプなので、初めて読んだ筒井康隆さんの本はこれだった気がします。 80年代半ばくらいからの10年くらいに書かれたエッセイで、その当時の世の中で話題になったことについての感想や筒井さんを取り巻く状況の変化などが語られています。ひとつひとつのエッセイが長くないので、ちょっとした合間に気楽に読めて、移動中の電車の中やトイレの時などにちょこちょこと読み進めました 消費税導入、日本航空123便墜落事故、ビートたけしのフライデー襲撃事件、昭和天皇の危篤から崩御とそれに伴う世の中全体の自粛ムード、自身の小説をめぐって 様々な団体から抗議されたこと、断筆宣言……。 当時の出来事や自身を取り巻く状況の変化、世の中の空気みたいなものが筒井さんの目を通じて書かれています。 全体を通じて印象に残っているのはレポーターをはじめとするマスコミの横暴さ。人の懐にずかずかと踏み入って好き勝手をやって過ぎ去っていく、そんな様子に一体あいつらは何様のつもりなんだという怒りが伝わってきます。 自分が知らないことばかりだったので、こんなことがあったのか思うことがエッセイを読んでいてよくありました。 読んだのはしばらく前ですが、さっと思い出しただけで上記のように数々の出来事があがるほど、激動の時代だったのだと改めて思いました。
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「断筆宣言」が収録されていることで有名なコラム集だけども、「ついに「ぼくたちの好きな戦争」が始まった」も必読です。
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