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全国アホ・バカ分布考 はるかなる言葉の旅路 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社/ |
発売年月日 | 1996/11/30 |
JAN | 9784101441214 |
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全国アホ・バカ分布考
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商品レビュー
4
44件のお客様レビュー
テレビでもやっていま…
テレビでもやっていましたが、全国でも言葉一つでこんなにも方言の種類があるんだと感心します。身近なところではどんな表現をしているのか見てみては?
文庫OFF
出発はテレビ番組の企画だが、松本さんの考察と行動力がすごい。 方言とはなんなのか?認識が新たになる本である。 方言はかつてはほぼ必ず京の言葉だったのだ! (もっと言うと京の言葉はさらに中国の言葉だった) 柳田國男の方言周圏論を念頭に、アンケート調査からその適用を見事に果たすプロ...
出発はテレビ番組の企画だが、松本さんの考察と行動力がすごい。 方言とはなんなのか?認識が新たになる本である。 方言はかつてはほぼ必ず京の言葉だったのだ! (もっと言うと京の言葉はさらに中国の言葉だった) 柳田國男の方言周圏論を念頭に、アンケート調査からその適用を見事に果たすプロセスが見事。 沖縄の「ふりむん」=「惚れ者」の解き明かしは一つのクライマックス。 そこから、罵倒語をめぐる日本人のメンタリティにも迫る。 バカの元々の意味が「狼藉者」という把握もすごい。そして、バカがもともと東京の言葉ではなく、実は京の言葉であったことも! 事実としては、かつて言葉が京から広まる速度が1年に1キロというのが面白い。
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この本を読んでいる、と50代半ば以上の知人に言うと、決まって「ナイトスクープの?」と言う。「探偵!ナイトスクープ」自体は知っていて、見ていたが、一企画がこれほど世に知られていたとは!テレビ界の色んな賞を獲っていたそうだ。 番組は、例の如く一視聴者からの調査依頼から始まった。関西...
この本を読んでいる、と50代半ば以上の知人に言うと、決まって「ナイトスクープの?」と言う。「探偵!ナイトスクープ」自体は知っていて、見ていたが、一企画がこれほど世に知られていたとは!テレビ界の色んな賞を獲っていたそうだ。 番組は、例の如く一視聴者からの調査依頼から始まった。関西はアホ、関東はバカ、果たしてその境界線は?! 当初の予定では、探偵のロケを見せ、失敗して終わるはずだった。しかし、番組終了後の上岡局長の指示により、調査は続行。さすがインテリ上岡龍太郎。 視聴者からのハガキに始まり、調査そのものの方法に試行錯誤し、全国の教育委員会へのアンケート調査、多数のアルバイトを雇い、伝手を駆使しての大学の先生方への聞き込み、数多くの一次史料をあたり、ともはやテレビマンの域を越えた学者ばりの調査。しかし学者と違ってテレビ局と言う一気に全国調査できる組織網と資金で調べ上げていく。 調べた結果は、柳田國男『蝸牛考』を遥かに超える、京を中心とした円が何重にも広がって行く、豊かな「アホ・バカ」のバリエーションだった。 番組では、その調査結果を元にした、大きな日本地図を作って見せた。 当初は言語の周圏分布ではなく関ヶ原あたりで分断、、という論調であった上岡局長も、今や作家・放送作家として活躍の百田尚樹も、著者の執念の調査に、完全に納得したようだった。 本では、その調査の過程、つまり著者の思考過程をも詳細に記し、ある時は同僚とのバカ話、ある時は故郷の思い出等も盛り込み、楽しい読み物になっている。 調べるにつれ、柳田國男が途中で自説を引っ込めた言語の周圏分布論に対して、紛れもない自信を持って行く著者。ついには、苦心して「アホ」と「バカ」の語源にまでたどり着く。 著者の一貫した考えとして、「アホ・バカ」は、人をストレートにけなす言葉であるはずがない。必ずなにかワンクッション置いた柔らかな意味が語源であるはずだ、と言う論で進めていく。 この姿勢が最終的な語源へとたどり着く拠り所となる。 読み終わった時、この本の副題にもなっている、はるかなる言葉の旅路を並走してきた感覚になる。私も日頃しゃべっている方言の見方が変わる。 ちなみに、この調査で調べ上げた「アホ」と「バカ」の語源については、かの有名な日国(『日本国語大辞典』日本最大の国語辞典)にも後に収蔵されるところとなる。
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