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モンテスキューの政治理論 自由の歴史的位相 政治思想研究叢書6

押村高(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早稲田大学出版部/
発売年月日 1996/04/30
JAN 9784657965158

モンテスキューの政治理論

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2014/03/04

近代的三権分立論の創始者、自然法論に対抗する実証的歴史主義者といった、現代のモンテスキュー像の再検討を迫る研究。まずモンテスキューの『法の精神』は、事実の記述と評価を厳密に区別した著作ではないことをテキストに即して再現し、「事物の本性」に基づく「自然法」という視点をモンテスキュー...

近代的三権分立論の創始者、自然法論に対抗する実証的歴史主義者といった、現代のモンテスキュー像の再検討を迫る研究。まずモンテスキューの『法の精神』は、事実の記述と評価を厳密に区別した著作ではないことをテキストに即して再現し、「事物の本性」に基づく「自然法」という視点をモンテスキューもまた有していたことが説かれる。さらに、政体論および権力分立論について、三つの政体として挙げられる「共和政」「君主政」「専制」のうち、「専制」は当時の旅行記から知られたアジア像を概念化し、アジア的国家をヨーロッパ的国家の「陰画」として描き出すために用意された概念であることが論じられる。そして、「共和政」と「君主政」に「国制の自由」と「政治的自由」の実現可能性を認めつつも、それを抽象的理論として展開するのではなく、共和政ローマやフランス、イギリスの国家体制の細密な検討によって、モデルが個別事例に当てはまるかどうかを検討しているとされる。モンテスキューは共和政ローマ、君主政フランス、「共和国が君主国という形態のもとに隠されている国」イギリスそれぞれにおける権力の抑制と均衡によって、自由の条件を追求した。もとよりこの権力分立論は近代法学や政治学のそれとは異なり、立法権を担う団体は単一ではないし、立法府の恣意性を抑制するべく執行府による拘束が求められる。その点で、いわゆる三権分立理論(三権の機関的独立、相互平等・均衡)の始祖としてのモンテスキュー像は、「『法の精神』のテクストについての誤った解釈に由来する」とされる。最後に、「事物の本性」を考察することによって、近代主権論に存在する恣意性への批判をモンテスキューは意図していたという解釈によって閉じられる。

Posted by ブクログ

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