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江戸の天狗騒動
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江戸の天狗騒動

高野澄(著者)

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江戸の天狗騒動

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 読売新聞社/
発売年月日 1996/10/14
JAN 9784643960969

江戸の天狗騒動

¥605

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2025/03/25

オカルトを頭から否定するのは、地球が丸いはずがない、人間は神が創造したと言い張る昔の人と同じでいわゆる思考停止状態にある。信じる信じないは人それぞれの個人的なことで、何かを証明することではない。そして誰かが証明するまでは研究され、双方の意見が交わされる。だから、東大の福来教授らが...

オカルトを頭から否定するのは、地球が丸いはずがない、人間は神が創造したと言い張る昔の人と同じでいわゆる思考停止状態にある。信じる信じないは人それぞれの個人的なことで、何かを証明することではない。そして誰かが証明するまでは研究され、双方の意見が交わされる。だから、東大の福来教授らが御船千鶴子らの超能力を研究し信じたのもそうだし、ユングがオカルトを一部信じたのもそうだ。知識人なのに信じるのはおかしい、ではなく知識人だから常識と決めつけずに研究するしその結果信じることもあるということだ。 平田篤胤も同様である。平田篤胤の「仙境異聞」は角川ソフィア文庫から「天狗にさらわれた少年」という現代語訳版が出ている。上野池之端に生まれた寅吉少年が天狗にさらわれ筑波山で暮らして帰ってきた。彼が語る幽界や天狗、山人の話を平田篤胤がまとめたものである。 そしてこの「江戸の天狗騒動」。その他多くの文献から高野澄が事の顛末、背景、平田篤胤や周辺の人たちが考えたことなどを繋げてストーリー化した、いうなればノンフィクションである。とても面白い。 平田篤胤は日本史の教科書にも出てくる江戸時代の有名な国学者。神道の研究者であり国学をもとに宇宙を捉えた。「この世が複数の時間で構築されていることに気づいた」人でもある。ひとりの人が全く違う面を持ち、また時間の経過とともに全く違う人になっていくこともある。 『天狗』と一言で片付けているが、今の感覚で言えば『仙人』である。そして寅吉の話は至って筋が通っている。とはいえ電話もネットもない江戸時代に、同時に別の場所で起こったことを確かめるには人の言葉に頼るしかない。そこは伝聞なので間違いも起こる。寅吉の言動が正しいか間違ってるかも確かめようがなく、知ったかぶる人達も出てくるから真相は闇の中になる。とはいえ嘘を暴こうと乗り込む僧侶や学者をやり込めてしまうところは気持ちよい。 後半には「勝五郎再生記聞」の勝五郎も少し出てくる。自分の前世が程久保の藤三だと名乗る8歳の勝五郎の話。いわゆる生まれ変わり。リーインカーネーションだ。 当時はこういう事件が多かったのでしょうね。最後は平田篤胤も懐疑派から山師扱いされてしまいますが、いずれも答えが出てないのだからどっちが正しいということよりもある種の権力闘争なのでしょうね。

Posted by ブクログ