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漱石先生ぞな、もし 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋/ |
発売年月日 | 1996/03/10 |
JAN | 9784167483043 |
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漱石先生ぞな、もし
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漱石先生ぞな、もし
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漱石の義理の孫である歴史研究家の半藤一利さんが夏目漱石を謎解いていく新田次郎文学賞受賞作。妻や親族からの単なる見聞録ではなく、思想や体験が漱石の文章のどこに反映されているのかも紐解いてゆくのは、さすが「歴史探偵」の面目躍如と言ったところ。 題名の「漱石先生ぞな、もし」は、著者が一...
漱石の義理の孫である歴史研究家の半藤一利さんが夏目漱石を謎解いていく新田次郎文学賞受賞作。妻や親族からの単なる見聞録ではなく、思想や体験が漱石の文章のどこに反映されているのかも紐解いてゆくのは、さすが「歴史探偵」の面目躍如と言ったところ。 題名の「漱石先生ぞな、もし」は、著者が一番好きだという「坊っちゃん」の舞台である松山の方言。題名から軽いエッセイと思いきや、なかなかの「夏目漱石研究書」になっています。これは著者の日本近代史や古典に関する豊富な知識および好奇心の賜物と思います。 印象に残った箇所のほんの一部を紹介すると ○著者が義父松岡譲から引き継いだ「坊っちゃん」「二百十日」「草枕」の3篇を含む明治40年初版の「鶉籠」。この本には多くの書き込みがあり、書き込んだのは「赤シャツ」のモデルらしい横地石太郎と「坊っちゃん」のモデルらしい弘中又一。例えば小説の中で坊っちゃんが道後温泉の湯船で泳ぐ場面について、横地は「是は漱石ガヤツタらしい」と書き込み、弘中は「(漱石)は泳ギヲ知ラヌ者ハ動物デ無イ、ト云ツテ居タ」と書き込んでいる。 ○「坊っちゃん」に出てくる女中の清が所望した「越後の笹飴」。漱石は越後育ちの鏡子夫人から「笹飴」のことを知ったと考える。「夫人の戸籍上の正しい名はキヨ、鏡または鏡子は通称なんである。越後育ちのキヨと越後の笹飴、すんなり結びつくではないか」。 ○漱石が小説家として活動したのは日露戦争後の十数年。いわば「坂の上の雲」の後の時代。漱石は「吾輩は猫である」の苦沙味先生に「とにかくこの勢で文明が進んで行った日にゃ僕は生きてるのはいやだ」とつらい述懐をもらさせている。「吾輩は猫である」には漱石の日本への批評が垣間見れる。 ○著者の義母は漱石の長女筆(ふで)。義母によると漱石には「ただ怖いばかりの父」とやさしい父の5年周期があったらしい。「ただ怖いばかりの父」のときに書いたのが「吾輩は猫である」「坊っちゃん」「草枕」「野分」などで、やさしい父のときに書いたのが「それから」「門」「彼岸過迄」などと観察したのは義母。 ○坊っちゃんが清の手紙を千秋の思いで待ち侘びる場面があるが、これはロンドンで鏡子夫人の手紙をいまかいまかと待たされた経験が下敷きとなっている。清は句読点なしの非常に読みにくい巻紙風の返事を出すが、鏡子夫人の手紙も句読点なしだった。ここでも鏡子(キヨ)と清が結びつく。 ユーモラスな語り口で書かれた、一気に読める稀な研究書。「坊っちゃん」を読んだのなら是非!
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「半藤一利」が義理の祖父である「夏目漱石」の知られざるエピソード等をユーモラスに綴った作品『漱石先生ぞな、もし』を読みました。 『半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義』に続き、「半藤一利」作品です。 -----story------------- 歴史探偵の異名をとる著者にとって...
「半藤一利」が義理の祖父である「夏目漱石」の知られざるエピソード等をユーモラスに綴った作品『漱石先生ぞな、もし』を読みました。 『半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義』に続き、「半藤一利」作品です。 -----story------------- 歴史探偵の異名をとる著者にとって「漱石」先生は義理の祖父である。 「漱石」についてのよもやま話、ちょっといい話満載。 動乱の昭和の原点は、明治の中でも日露戦争以後十年の時代に求められる。 その歴史の転換点を小説家として生きたのが「夏目漱石」であった。 「漱石」の義理の孫にあたる歴史研究家の著者が、知られざるエピソードを発掘しながら、文豪の生きた時代と、文明批評家としての彼の側面を、ユーモラスな語り口で綴った「新田次郎」文学賞受賞作。 ----------------------- 『半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義』で、「半藤一利」と「宮崎駿」の二人が盛り上がった「夏目漱石」に関する話題… その中でも本書が紹介してあったので、一度読んでみたくなったんですよね。 以下の構成で義理の祖父「夏目漱石」についてのエピソード等が紹介されています。 ■第1話 「べらんめえ」と「なもし」 ■第2話 漢学を好んだこと ■第3話 ロンドンの憂鬱 ■第4話 恋猫や主人は心地例ならず ■第5話 ホームドラマの主人 ■第6話 ストレイ・シープ ■第7話 銀杏返しの女たち ■第8話 教師として師として ■第9話 汽車とビールと博覧会 ■第10話 ある日の漱石山房 ■第11章 生涯に三度のバンザイ いやぁ… なかなか趣味的な内容で、歴史探偵を名乗る著者らしい作品でした。 これまで写真や作品から得た知識で想像していた「夏目漱石」のイメージが、より鮮明になりましたね、、、 もちろん、こんなところがあったんだぁ… という気付きや、イメージを修正する部分もありましたけどね。 もっと多くの「夏目漱石」作品を読んでいれば、もっともっと愉しく読めたのでしょうが、知識・情報不足で理解できない内容も多かったですね。 それにしても、よく調べているなぁ… という感じ。 ホントに歴史探偵「半藤一利」らしいディープな内容でした。
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「漱石先生ぞな、もし」半藤一利著、文春文庫、1996.03.10 302p ¥450 C0195 (2021.01.27読了)(2008.07.26購入) 【目次】 前口上 第一話 「べらんめえ」と「なもし」 第二話 漢学を好んだこと 第三話 ロンドンの憂鬱 第四話 恋猫や主人...
「漱石先生ぞな、もし」半藤一利著、文春文庫、1996.03.10 302p ¥450 C0195 (2021.01.27読了)(2008.07.26購入) 【目次】 前口上 第一話 「べらんめえ」と「なもし」 第二話 漢学を好んだこと 第三話 ロンドンの憂鬱 第四話 恋猫や主人は心地例ならず 第五話 ホームドラマの主人 第六話 ストレイ・シープ 第七話 銀杏返しの女たち 第八話 教師として師として 第九話 汽車とビールと博覧会 第十話 ある日の漱石山房 第十一話 生涯に三度のバンザイ あとがき 主な参考文献 著者 半藤 一利(はんどう かずとし) 1930年 東京生まれ 1953年 東京大学文学部卒業 文藝春秋入社 『週刊文春』『文藝春秋』各編集長、出版局長、専務取締役等を歴任 1992年『漱石先生ぞな、もし』(新田次郎文学賞) 1998年『ノモンハンの夏』(山本七平賞) 2006年『昭和史1926-1945』『昭和史 戦後篇1945-1989』(毎日出版文化賞特別賞) 2021年1月12日、死去、90歳。 ☆半藤一利さんの本(既読) 「レイテ沖海戦」半藤一利著、PHP文庫、2001.09.17 (「BOOK」データベースより)amazon 動乱の昭和の原点は、明治の中でも日露戦争以後十年の時代に求められる。その歴史の転換点を小説家として生きたのが夏目漱石であった。漱石の義理の孫にあたる歴史研究家の著者が、知られざるエピソードを発掘しながら、文豪の生きた時代と、文明批評家としての彼の側面を、ユーモラスな語り口で綴った新田次郎文学賞受賞作。 (出版社より)rakutenブックス 『坊っちゃん』『三四郎』『吾輩は猫である』……誰しも読んだことのある名作から、数多の知られざるエピソードを発掘。斬新かつユーモラスな発想で、文豪の素顔に迫ったエッセイ集。
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