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アフリカの底流を読む ちくま新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房/ |
発売年月日 | 1996/05/20 |
JAN | 9784480056696 |
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アフリカの底流を読む
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商品レビュー
5
4件のお客様レビュー
アフリカの根底に流れ…
アフリカの根底に流れている深く複雑な問題について整理して書かれています。ジャーナリストが的確に捉えたアフリカの現状です。
文庫OFF
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
1996年刊。毎日新聞外信部所属(アフリカ各国の特派員歴あり)。少し古い書だが、5年間の特派員歴を活かしたレポートは、アフリカ情報の少ない現状では貴重。部族対立、不自然な国境線、宗教対立、腐敗、民衆の教養・知識の不足、武器の流入等、短期間では到底解決し得ない問題が山積している事実を突きつける。余り理想主義に走るべきでないのだろうが、著者の目線が治安維持優先、暴力的支配の容認に傾きがちな感は残る。ただ、実際、日本の戦国時代の様相に類似し、著者の記述も混乱する面もあって、悩ましい状況なのは十分伝わってくる。 幕末、植民地支配を逃れた理由として分厚いテクノクラート層(幕臣の存在)、庶民の高い識字率(男性の4割とも6割とも言われる)、江戸時代という長期間の平和による知識蓄積・生産能力の発展等の面が挙げられようが、同様の果実をアフリカ諸国にもたらすのは至難(いっそのこと、全世界中で留学生を50万人くらい受け入れたら変わるのかも、と夢想してみる)。本論とは関係ないが、アフリカ各国の日本人外交官、外務省職員、特派員は新書レベルのレポートを刊行する必要性を感じるところ。 なお、武器や弾薬の流入、その根の部分は触れられず、報告対象国は、ジンバブエ、ケニア、モザンビーク、アンゴラ、ルワンダ、ブルンジ、ソマリア、エチオピア、エリトリア、ナイジェリア、リベリア、シエラレオネ、ガンビア等など。
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アンゴラの現政府はポルトガルからの解放闘争を経てマルクス主義を掲げたが、旧ソ連の崩壊以降は着実に市場経済への移行を進めた。 これに対し、民族同盟には常に武力で対抗する破壊集団というイメージが付きまとい、そこからうまれる政府側が善、民族同盟が悪、との受け止め方が西欧諸国では強かった...
アンゴラの現政府はポルトガルからの解放闘争を経てマルクス主義を掲げたが、旧ソ連の崩壊以降は着実に市場経済への移行を進めた。 これに対し、民族同盟には常に武力で対抗する破壊集団というイメージが付きまとい、そこからうまれる政府側が善、民族同盟が悪、との受け止め方が西欧諸国では強かった。 ところがアンゴラでは民族同盟の人気は根強く善悪の判断だけで単純に割り切れないものがあった。 旧ソ連が政府側アンゴラ解放人民運動に武器とキューバ兵を送りアメリカと南アフリカの旧政権が反政府ゲリラアンゴラ全面独立民族同盟側を支援し、16年にわたって代理戦争を繰り広げた。 旧ソ連の崩壊でアンゴラ政府も社会主義を放棄し、米ソキューバはすべて手を引いたが内戦だけは残った。91年5月に米ソポルトガルらの調停の下、戦闘終結の和平協定に正式調印した。 エチオピアは独自の文化を持ち、シバの女王から3000年の歴史を誇り、キリスト教コプト派の伝統が流れる。黒人アフリカ諸国で唯一、ほとんど独立を守り続け、独自の文字を持つ。コーヒーの飲み方にも独自性がある。 エチオピアには言語の異なる部族が80以上もいる。
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