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ハイデッガー

原佑(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 勁草書房/
発売年月日 1996/01/10
JAN 9784326198177

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商品レビュー

3.5

2件のお客様レビュー

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2011/04/12

ハイデッガーの思想を勉強しようと思ってまずはじめに読んだ一冊です。 とにかく、初めて読むにはかなり難しかったというのが感想です。 原典の引用が豊富で、かなりそれに即した内容になっていたと思います。 また、『存在と時間』だけでなく、その他のハイデッガーの著作にも触れられていたのが...

ハイデッガーの思想を勉強しようと思ってまずはじめに読んだ一冊です。 とにかく、初めて読むにはかなり難しかったというのが感想です。 原典の引用が豊富で、かなりそれに即した内容になっていたと思います。 また、『存在と時間』だけでなく、その他のハイデッガーの著作にも触れられていたのが良かったです。 ハイデッガーの全体像はわかる本だと思います。 正直に言うと、ハイデッガーの思想が理解できたかというといいえと言うしかありませんが、まずはじめにこの本でハイデッガーがどのように表現していたのか(ハイデッガーは造語をよく使う)などに触れられることが出来て良い経験になりました。 難しくてかなり苦しんだけれど、読んでよかった一冊です。

Posted by ブクログ

2010/10/23

「思想学説全書」の一冊として、ハイデガーが存命中の1958年に刊行された本を単行本化した本だが、古びているという印象はない。 ハイデガーの思想は前期と後期に分けられるが、単純に実存の哲学から存在の思索へと移ったということはできない。ハイデガーは、『存在と時間』の未刊行に終わった...

「思想学説全書」の一冊として、ハイデガーが存命中の1958年に刊行された本を単行本化した本だが、古びているという印象はない。 ハイデガーの思想は前期と後期に分けられるが、単純に実存の哲学から存在の思索へと移ったということはできない。ハイデガーは、『存在と時間』の未刊行に終わった第二編で西洋形而上学における存在論の歴史についての独自の構想を提示するはずだった。本書では、『形而上学入門』などに基づいて、ハイデガーによる存在論の歴史の破壊の企図を解明している。 プラトンの「イデア」は、それを見るまなざしを予想している。中世から近世に入ると、眼前に表象として立てられたものが真理と考えられるようになる。だがハイデガーは、存在そのものがみずからを示すことが真理だと考えた。存在論の歴史の破壊は、こうした西洋形而上学における存在の理解を批判することをめざしている。 ところで、そうした仕方でみずからを示す存在についての思索はどのようにしておこなわれるのだろうか。『存在と時間』でハイデガーは、存在への通路を現存在の分析に見いだそうとした。だが後期の思想では、そうした方法論上の立場は放棄される。後期のハイデガーは、「言葉は存在の住み家である」と述べる。彼は、言葉を通じて私たちにもたらされる存在からの呼び声に、耳をすませようとしている。 現在では、本書よりもはるかに明快にハイデガーの思想の見取り図を示してくれる入門書も多い。それらに比べると、本書はハイデガー自身の議論を粘り強く検討しており、2冊目の入門書としてなら良書かもしれないと思う。

Posted by ブクログ

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