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ケインズ 時代と経済学 ちくま新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房/ |
発売年月日 | 1995/06/20 |
JAN | 9784480056351 |
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商品レビュー
3.8
9件のお客様レビュー
主著『一般理論』とそ…
主著『一般理論』とその他の著作について解説してくれます。ケインズの入門書であるとともに、経済学の入門書としても有用だと思います。
文庫OFF
まだ真っ当なケインジアンだった?頃のマクロ経済学者の吉川洋によるケインズの評伝。当時、筆者は44歳と若手の経済学者であり、若いだけあって文体が瑞々しい。 本書では、ケインズの生涯に加えて、その時々のケインズの論文、パンフレットの概説がされている。他のケインズの評伝と違い、ケイン...
まだ真っ当なケインジアンだった?頃のマクロ経済学者の吉川洋によるケインズの評伝。当時、筆者は44歳と若手の経済学者であり、若いだけあって文体が瑞々しい。 本書では、ケインズの生涯に加えて、その時々のケインズの論文、パンフレットの概説がされている。他のケインズの評伝と違い、ケインズの最初の経済書である『インドの通貨と金融』が取り上げられている。『インドの通貨と金融』の中では、当時としては画期的な金本位制批判がされており、金本位制の代替案としてイギリス以外の各国がロンドンに決済手段としてポンドを資産として保有することが提言されている。この案がケインズも設立に関わった、第2次世界大戦後のブレトン・ウッズ体制下の管理通貨制度の雛形になっているという指摘は興味深かった。また金本位制は19世紀後半からすでに機能しておらずにヒュームが考えたような自動調節メカニズムなどなかったという話も面白い。 第3章では『一般理論』と並んで重要な本である『貨幣改革論』が取り上げられている。『貨幣改革論』で、ケインズは貨幣数量説自体を受け入れていたが、マーシャル、ピグー、フィッシャーとは違い、貨幣数量説が極めて限定的な条件でしか当てはまらないと主張していたようだ。ここでは『貨幣改革論』から『一般理論』へと至る過渡期のケインズの足取りが詳細に説明されている。第4章ではケインズの主著たる『一般理論』が取り上げられているが、吉川『マクロ経済学』のダイジェスト版であり、結構あっさりしている。最後の第5章では戦後のケインズ、ケインズ死後のマクロ経済学の歴史が述べられており、RBC理論への敵意、その後の筆者のモチーフとして何度も繰り返されている、ケインズとシュンペーターの止揚の萌芽が見られて面白い。 数年後に、吉川洋は構造改革に需要産出型産業政策をまぶした奇妙な政策提言をしていくが、この本自体は真っ当なケインズの評伝であり、ケインズに触れる最初の一冊としていい本だと思う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
[ 内容 ] 二十世紀最大の経済学者ケインズは、実に多面的な活動をした天才である。 世界経済の動きとリアルタイムで対峙した巨人の生涯を振り返りながら主著『一般理論』とその他の著作について解説。 知的遺産の今日的意義を考え、経済の動きを理解するために欠かせない視点と分析方法、そして、その発想・考え方を学ぶ一冊。 [ 目次 ] 1 エコノミスト誕生 2 第一次世界大戦 3 『貨幣論』まで 4 『一般理論』 5 五十年の後 [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
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