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思い出のアンネ・フランク 文春文庫
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思い出のアンネ・フランク 文春文庫

ミープ・ヒース(著者), アリスン・レスリー・ゴールド(著者), 深町真理子(訳者)

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思い出のアンネ・フランク 文春文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋/
発売年月日 1994/04/09
JAN 9784167309275

思い出のアンネ・フランク

¥605

商品レビュー

4.9

13件のお客様レビュー

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2023/10/01

 アンネたちの潜伏生活を支えたミープの自伝(本人ではなく、ライターが書いている)。ミープは散らばったアンネの日記を秘密警察の隙をついて拾い集め、保存した人物でもある。アンネの日記にも「ミープ」として登場する。日記を読んでも、たまに出てくる親切な協力者くらいにしか思わなかったが、協...

 アンネたちの潜伏生活を支えたミープの自伝(本人ではなく、ライターが書いている)。ミープは散らばったアンネの日記を秘密警察の隙をついて拾い集め、保存した人物でもある。アンネの日記にも「ミープ」として登場する。日記を読んでも、たまに出てくる親切な協力者くらいにしか思わなかったが、協力には多大な苦労と犠牲、そして信念があったことが本書を読んでよく分かった。  ユダヤ人であるだけで、財産も自由も奪われ、暴力を振るわれた。出頭を命じられ、家畜用の列車に乗せられれば、待つのは死ぬほど過酷な強制労働かガス室だった。当時はナチスが収容所で何をしていたか具体的には知られていなかったようだが、恐ろしいことが起こっているに違いないというのは共通の認識だったことだろう。  嘘や密告の渦巻く、そんな暗黒の時代に、隣人の窮状を見過ごすわけにはいかないと立ち上がった人たちがいた。ユダヤ人を匿えば、逮捕され、収容所に送られるにも関わらず、危険を承知で身を粉にして、正しいと信じることをなした人たちがいた。その事実だけで、どんなに救われる思いだろう。人間に対して絶望しないでいられるのはこんな人たちのおかげである。  アンネが有名になったので、その協力者だったミープも有名になったが、「わたしはヒーローなどではない。たんに、あの暗い、おそろしい時代に、わたしと同じようなことをした、あるいは、もっと多くの――はるかに多くの――ことをした良きオランダ人たちの、長い、長い列の端に連なっているにすぎない」と言っている。それは本当のことなのかもしれないが、自分も空腹をかかえながら、隠れ住むユダヤ人8人分の食料を調達し、共同生活の潤滑油となるよう努め、文字どおり駆けずり回ったのは間違いなくミープなのだ。「わたしは簡単に諦めるたちではない」というセリフに全てが詰まっていると思う。    アンネの日記はアンネが捕まって途絶えるのに対し、本書は「その後」が書かれている。ほかの協力者が逮捕されたこと、どんどん食料がなくなっていったこと、解放の日のこと、戦後も父オットーがずっと娘たちを探していたこと、生還したユダヤ人たちも深く傷を負っていたこと…。  プロローグで語られる「このような時代が、二度とけっしてこないことを、わたしは衷心から希望する。それが二度とこないように心がけること、それこそがわたしたち世界じゅうんお平凡な市民たちの務めなのである」という言葉が重く響く。二度とこのような時代がこないようにしなければいけない。万が一きても、簡単に諦めてはいけない。でないと、この本を読んだ意味がない。

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2018/10/08

第二次世界大戦中、あのアンネ・フランクの家族を含む8人のユダヤ人を2年間かくまい、食料を運び、時には本を運び、助け続けた本人の手記。 著者であるミープ・ヒースをはじめ、彼らを助け続けた人たちの勇気に言葉が出てこない。ユダヤ人を助けていることがばれたら、自分たちの命だって危ういの...

第二次世界大戦中、あのアンネ・フランクの家族を含む8人のユダヤ人を2年間かくまい、食料を運び、時には本を運び、助け続けた本人の手記。 著者であるミープ・ヒースをはじめ、彼らを助け続けた人たちの勇気に言葉が出てこない。ユダヤ人を助けていることがばれたら、自分たちの命だって危ういのに。 「そのときわたしに要求されていること、そして必要と思われることを、すすんでしようとしてきたにすぎない。」と言うけれど、誰でもができることではない。なのに、あの時、2万人以上のオランダ人がユダヤ人を助けた。 翻って日本はどうだったんだろうとも思う。

Posted by ブクログ

2015/06/07

アンネ・フランクを始めとする隠れ家に暮らす八人もの人々を支えた、勇気ある友人たちの一人である、ミープ・ヒースさん。 アンネの日記とペアで読むことで、その当時のことがよりよく分かり、アンネの精神的な成長の影には、ミープさんの影響が大いにあったことが伺われる。 そして何より、この本...

アンネ・フランクを始めとする隠れ家に暮らす八人もの人々を支えた、勇気ある友人たちの一人である、ミープ・ヒースさん。 アンネの日記とペアで読むことで、その当時のことがよりよく分かり、アンネの精神的な成長の影には、ミープさんの影響が大いにあったことが伺われる。 そして何より、この本を読んで、その当時、如何に悲惨な狂気の時代であったか、またその状況の中でも、勇気を持って立ち向かっていた人々がいたことに、感動を覚えた。 もし仮にミープさんと同じような状況に直面した場合、同じような行動を取れる人はどれだけいるだろう? 戦争中、仕事を持つ主婦として暮らすかたわら、必死になって隠れ家の人たちを助け、自分の幸せよりもこの世の平和を望み、過ごされてきたミープさん。戦後、40歳になって、念願のお子さんを出産されたことは、神様からのねぎらいのプレゼントではないだろうか。

Posted by ブクログ

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