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雪の中の軍曹
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 草思社/草思社 |
発売年月日 | 1994/05/25 |
JAN | 9784794205520 |
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雪の中の軍曹
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商品レビュー
4.5
4件のお客様レビュー
イタリアと日本では、軍隊ってこんなにも違うのか・・とまず驚かされる。東部戦線に軍曹として従軍していた著者の記録。ロシアからの敗走はほとんど地獄。これ映画やドラマになってないんだろうか?
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『雪の中の軍曹』(大久保昭男訳 草思社 1994)はステルンがロシア戦線に派兵された時の記録文学。ロシア軍と戦いながら敗走する途中、空腹のあまりロシアの農家に入ってしまう。農家ではロシア兵が食事をしており、女たちは敗走中の敵兵にも食事を饗する。 『テンレの物語』同様、ここにも...
『雪の中の軍曹』(大久保昭男訳 草思社 1994)はステルンがロシア戦線に派兵された時の記録文学。ロシア軍と戦いながら敗走する途中、空腹のあまりロシアの農家に入ってしまう。農家ではロシア兵が食事をしており、女たちは敗走中の敵兵にも食事を饗する。 『テンレの物語』同様、ここにも国という単位を超えた人間の在りようが出ている。
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自身の従軍記録を元にした、ロシア戦線の前線と、敗走の記憶。 1943年1月。 深い雪に閉ざされたロシアの地で、ドイツ軍の敗走の影響で、見捨てられ、孤立したイタリアの前線部隊は、悲劇的な敗走行軍を余儀なくされる。 周囲はロシア軍に包囲された。故郷ははるか何千キロも彼方。飛行機も戦...
自身の従軍記録を元にした、ロシア戦線の前線と、敗走の記憶。 1943年1月。 深い雪に閉ざされたロシアの地で、ドイツ軍の敗走の影響で、見捨てられ、孤立したイタリアの前線部隊は、悲劇的な敗走行軍を余儀なくされる。 周囲はロシア軍に包囲された。故郷ははるか何千キロも彼方。飛行機も戦車もなく、ただただ、徒歩にて撤退していく。 目の前に横たわるのは、ただひたすらの雪。雪。雪。 抑制のきいた文体で、訥々と語られる敗走の記憶は、過酷な環境を克明に記すが、 それ以上に際立って伝わってくるのは、前線で生まれる兵士の一体感、深い絆、人間と人間の温かいやり取りである。 悲惨さを誇張することもなければ、敗走の記憶を美化しようともしていない。 まさに散文的に淡々と語られるのだが、ロシアの寒冷と、行軍の過酷さと、戦場で見せる勇敢さ、そして兵士たちの絆が、変に強調するよりも遥かにじんじんと伝わってくる。 読みながら気づけば読者もともに行軍している。 リゴーニ・ステルンの文章は実に良い。 『雷鳥の森』も良かったが、本書も実に実に良い。
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