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最後の物たちの国で
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 白水社/ |
発売年月日 | 1994/11/30 |
JAN | 9784560045749 |
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最後の物たちの国で
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”何もかもがばらばらに崩れたあと、そこに何が残るかを見きわめること。もしかすると、それこそが一番興味深い問いなのかもしれません。何もなくなってしまったあとに、何が起きるのか。何もなくなったあとに起きることをも、我々は生き抜くことができるのか。” ポール・オースターが描こうとした...
”何もかもがばらばらに崩れたあと、そこに何が残るかを見きわめること。もしかすると、それこそが一番興味深い問いなのかもしれません。何もなくなってしまったあとに、何が起きるのか。何もなくなったあとに起きることをも、我々は生き抜くことができるのか。” ポール・オースターが描こうとしたことは、主人公アンナ・ブルームの先の言葉に集約されているかもしれない。 “物が消えていくと、消えたものを思い出す努力を間断なくしない限りは記憶からも永久に失われていくのです” アンナのこの言葉からは、小川洋子さんの「密やかな結晶」を思い出す。それも当然で、小川洋子さんはインタビューで「密やかな結晶」を執筆する際に念頭にあった一冊として「最後の物たちの国へ」を挙げている。そしてどちらも「アンネの日記」をはっきりと想起させずにはいられない(こちらも小川洋子さんは、オマージュとして書いたシーンがあると述べている)。 苦難と困窮、絶望的な状況の中で、届く宛のない手紙を書く。 それは私はまだ生きている、生きようとしているという、全てを飲み込もうとする世界に対して抗う声だ。 そしてこの手紙は誰とは分からぬが、確かに誰かに読まれているのだ。 “私は思うのですが、人生には、誰も強いられるべきでない決断があります。とにかく、精神に対してあまりに大きな重荷を課してしまう選択がこの世にはあると思うのです。どの道を選ぶにせよ、結局絶対に後悔することになるのであり、生きている限り、ずっと後悔し続けるしかないのです。” “頑張れる限り、頑張ろうと思います。たとえそれによって命を落とすことになろうとも。” きっと作者であるオースター自身も、どこへ向かうか分からずに書き始めたに違いない。それでもアンナは、何もかもがばらばらに崩れたあとも、何もかもがなくなってしまったあとも、決して消失することなくその意思をもって、オースターをしてこのラストを書かさしめた。 ハッピーエンドではない。だが、アンナ・ブルームの尽きることなく静かに湧き上がる命の健全さが、この暗く救いのない物語の中で小さな蝋燭のごとく燃えている。 それは未来と希望への一条の光だ。
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職場の本好きサークルメンバーから借りた。 すごく面白かった。 死ぬまで走り続けるとか、暗殺を依頼するとか。 ディストピア小説とかいうヤツ。
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学生の頃に購入し、途中まで読んだが、何故か「何かの為に取っておこう」と思って、本棚に眠っていた本。 何か読む本がないかなと本棚を見ていて見つけ、読んでみる。 「一度物が消えると、その記憶も一緒に消えてしまうのです。」 滅び行くことを示唆するような国で、兄を探す妹が主人公。 ...
学生の頃に購入し、途中まで読んだが、何故か「何かの為に取っておこう」と思って、本棚に眠っていた本。 何か読む本がないかなと本棚を見ていて見つけ、読んでみる。 「一度物が消えると、その記憶も一緒に消えてしまうのです。」 滅び行くことを示唆するような国で、兄を探す妹が主人公。 確かに、世界観は廃退の感じで面白いが、後半其の設定を使いこなせていない感。 自分のメモに「ポールオースターの本を読みながらのんびり過ごしたい」と言うのがあり、以前読んだ洪の方が面白かったなと思うが、読書記録には記録がなく、はて、何の本を読んだっけかな。
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