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雨更紗
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 河出書房新社/ |
発売年月日 | 1994/04/20 |
JAN | 9784309009018 |
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雨更紗
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商品レビュー
3.4
11件のお客様レビュー
夢と現実、過去と現在の境目を雨がじんわりとぼやかしていくような、ホラーで幻想的な一編。 どこからが夢でどこからが現実なのか。 すべて主人公の妄想なのか、何か霊的なものが本当に発生しているのか…… 読み手によって解釈は分かれそうだけど、決めつけてかかるのはナンセンスな気もする。 ...
夢と現実、過去と現在の境目を雨がじんわりとぼやかしていくような、ホラーで幻想的な一編。 どこからが夢でどこからが現実なのか。 すべて主人公の妄想なのか、何か霊的なものが本当に発生しているのか…… 読み手によって解釈は分かれそうだけど、決めつけてかかるのはナンセンスな気もする。 高校生の頃に読んだときはわけわかんなかったけど、なんとなく「幻想小説の読み方」みたいなものを心得てきた今改めて再読したら素晴らしいなこの作品。
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主人公・哉(はじめ)は、学校を休んだ従兄・玲(あきら)に教師・越知から預かった筆記帳を届けに行くが、いつも本人には会えない。何故なのか…? 長野まゆみ作品の中では、この『雨更紗』のような大正時代から昭和初期頃の雰囲気が感じられる描写のものがとても好きです。他の著書も読んでみたい。
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不思議なお話だ。哉(はじめ)は、切妻破風門のある古めかしい家に向かっていた。母屋に向かった彼は、玄関がまだ見えないところで伯父と出会った。直潟まで出張に行くと憂い顔の伯父が言う。彼の背中を見送ったあと、彼が留守となると、哉にとっての児手山は、いっそう気の重い場所になる。玄関に入る...
不思議なお話だ。哉(はじめ)は、切妻破風門のある古めかしい家に向かっていた。母屋に向かった彼は、玄関がまだ見えないところで伯父と出会った。直潟まで出張に行くと憂い顔の伯父が言う。彼の背中を見送ったあと、彼が留守となると、哉にとっての児手山は、いっそう気の重い場所になる。玄関に入ると、家政婦が「お帰りなさいませ。」と出迎えた。哉はこの家の親戚に過ぎないのに、家政婦が気を利かせて家の者を出迎えるように言った。「玲(あきら)は、いますか。」小さな声で従兄の所在を尋ねた。後から読み直すと、ここの場面の初めからそれを仄めかすような言葉があったのだ…。
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