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帰らざる夏 講談社文芸文庫
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帰らざる夏 講談社文芸文庫

加賀乙彦【著】

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帰らざる夏 講談社文芸文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 1993/08/10
JAN 9784061962354

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商品レビュー

4.6

24件のお客様レビュー

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2010/05/28

谷崎潤一郎賞受賞作。…

谷崎潤一郎賞受賞作。戦時中、幼年学校に生きた人間の交流と周囲、そして終戦へ。

文庫OFF

2023/06/15

素晴らしいの一言。 『フランドルの冬』でも感じだが、全体通し過度な修飾が無くとも音や色が入ってくる。作者の日本語の使い方に巧さと品があり非常に好み。 国を想う少年達が熱くぶつかり合う描写で、敗戦時の天皇主義に正解などないと率直に感じた。 当時の“稚児”という特殊な男色関係も、彼ら...

素晴らしいの一言。 『フランドルの冬』でも感じだが、全体通し過度な修飾が無くとも音や色が入ってくる。作者の日本語の使い方に巧さと品があり非常に好み。 国を想う少年達が熱くぶつかり合う描写で、敗戦時の天皇主義に正解などないと率直に感じた。 当時の“稚児”という特殊な男色関係も、彼らの刹那的な生命における唯一の彩りだと感じ胸を衝かれた。 1人の少年が激烈な環境を生き抜いた果てに、終わりへと向かう姿に、言葉も無い。

Posted by ブクログ

2022/04/24

大東亜戦争、幼年学校の独特の文化と規律、上級生や同輩との関係、戦時中の思想、死、玉砕、不滅の皇軍と神州、苦しくなる食糧事情、父母からの空襲のたより、疎開先の苦労。少し不器用で感受性豊かな省治が、他人のように無心に思想に入り込めず、逆に終戦で24時間前と真逆のことを出来ず言えない。...

大東亜戦争、幼年学校の独特の文化と規律、上級生や同輩との関係、戦時中の思想、死、玉砕、不滅の皇軍と神州、苦しくなる食糧事情、父母からの空襲のたより、疎開先の苦労。少し不器用で感受性豊かな省治が、他人のように無心に思想に入り込めず、逆に終戦で24時間前と真逆のことを出来ず言えない。彼らは彼らなりの論理で戦争と勝利を信じて疑わず、若くして死ぬことを受け入れていて、ひたすら異常な戦争思想の真っ只中に入った、若さと純粋さそしてそれを表す言葉の強さと美しさ、読んでいて戦争を肯定も擁護もできないけど、そういう教訓めいたことも考える余裕はなく、小説にどっぷりと浸かってしまった。死を是と信じ切る閉ざされた環境と、人間の本能的な生への欲求と、外の世界や風潮との差。下世話な話だけど、源と省治はどこまでの関係だったのかしら。 おれはみんなのように泣けない、悲憤慷慨もできない。おれはただいま、この一刻、何も考えることができない。全く何にも。まっさらの白紙、透明な風、見えぬ光。 「一天万乗の大君が臣下の霊に額衝き給うたのである。恐懼の極みである。それは英霊からみれば光栄の極みである。」「大御心の深き御悲嘆は察し奉るだに畏れ多き極みである。」「武人としてお前もよき死所を得るように祈ってゐる。」「その何百万かの死の一つに自分が連なること、陛下が自分の死を嘉したまうこと、それこそが自分のとりうる唯一の道だ。」

Posted by ブクログ

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