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キリスト教は文明を救いうるか 中公文庫
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キリスト教は文明を救いうるか 中公文庫

W.M.ホートン【著】, 森井真【訳】

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キリスト教は文明を救いうるか 中公文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論社/
発売年月日 1992/06/10
JAN 9784122019119

キリスト教は文明を救いうるか

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2017/05/20
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・近代文明をそのまま維持しようとする努力は失敗する。 ・文明は宗教によって贖われ、新しくされなければならない。そのとき、旧文明の内で残るものは残るが、失われるものは失われる。 ・宗教と文明の周期 1.宗教熱い、文明未熟 2.宗教熱い、文明成熟 3.宗教冷たい、文明成熟(世俗化、手段だった文明の諸システムの目的化) ・宣教師は自ら崩壊していない文明を宣教の力だけで破壊することはできない。文化が自ら瀕死の状態にあるとき、宣教はその文明を破壊または再生することができる。宣教師が自らの信仰と文明を区別せずに瀕死の文明に強制しようとするとき、瀕死の文明は崩壊する。宣教師が瀕死の文明の中の良きものを尊重しそれを受け入れた上で、自らの信仰のみを伝えるとき、瀕死の文明の良きものは再生されて生き延び、来るべき世界文明に貢献する。 ・生活全体、少なくとも生活の中心部分を要求しないような宗教は、宗教本来の機能を果たすことができず、ついには人々の尊敬を失う。中国における仏教はそうであった。 ・他の全ての宗教が、永遠な者への神秘的探求と日常生活上の祭祀に分離し、前者は一部の瞑想家のものとなったのに対し、ユダヤ教は神秘と日常生活の両方、即ち全人生に関わるものであり続けた。それゆえユダヤ人は、あらゆる世俗的な文明に完全に同化することはできず、文明に敵視され続ける運命にある。 ・東方正教会は、社会正義と歴史に対する神の介入を考えるヘブライの宗教よりは、永遠の回想と恒久の安定を求めるインド・中国の宗教に近い。 ・西洋文明との接触によって一度は崩壊したマオリ文化は、キリスト教を中心として、西洋文明の一部を取り入れ、西洋文明の制度を利用してマオリ文化を保存する運動によって復活した。他の原始文化もこの方法によって、西洋文明の中で生き残れる。 ・ガンジーの西洋文明に対する態度は、キリスト教に好意的である一方、物質的なものに否定的というものであった。 ・家族制度という文明の心を失いつつある中国で、新たな心となりうるのはキリスト教か共産主義である。キリスト教が中国の伝統的文化を保護しようとするのに対し、共産主義はそれらを破壊しようとする。 ・中国のキリスト教文明は、中世西洋のキリスト教文明に匹敵する偉大なものになり得る。孔子、孟子、墨子の哲学は、西洋においてプラトン、アリストテレス、ストア派の哲学がが果たしたように、キリスト教を拡張し、支持し、適用するのに用いられ得る。 ・新生活運動 熱心なキリスト教徒であった蔣介石が進めたキリスト教と部分的に儒教的な運動。 ・近大文明は全てを部分に分解したので、それへの反動として全体主義が現れた。その代表がファシズムと共産主義であるが、どちらも既にその心を失って機能だけが肥大化している。 ・キリスト者の各世代は、ただ自分たちの問題を解くためだけではなくて、後継者を鼓舞するために生きているのである。 ・リュイス・マムファド「動的均衡」 ・人間と機械の問題を解くのはユーモア ・キリスト教は仏教と違い物質的なものを完全に軽蔑することはできない。神が被造物を愛し、被造物を自らの象徴とされたことを知っているからである。ただし、キリスト教は仏教と協力して、人々を過度の物質主義から救うことができる。西洋文明が過度に物質に執着する限り、仏教的伝統を持つ東洋から尊敬されることはない。 ・バラモン教と仏教がマジャパヒット帝国の崩壊とともに、カトリック教が封建制度の崩壊とともに、ロシア正教がツァーリズムの崩壊とともに倒されたのと同様に、プロテスタンティズムも近代工業文明(実業化の束の間の栄光)の崩壊とともに倒れる可能性がある。 ・多くの人がキリスト教に救いを求めながら期待を裏切られている。そのような人々が非難するのは、キリスト教の世俗性と分裂である。そして、世俗的な教会のいくつかは、極めて彼岸的である。即ち彼らが扱う福音が神秘的過ぎて、この世のことは何も手をつけられず放置されている。 ・伝統的宗教の復興が起こるための条件(ユージェイン・ライマン) (1)現代のニーズの自覚 (2)そのニーズに関連する自らの宗教の伝統を思い出すこと (3)祖先を助けた同じ神の霊が今日も我々とともにあるという意識

Posted by ブクログ

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