三年坂 講談社文庫

伊集院静【著】

• 内容紹介: 内容:三年坂.皐月.チヌの月.水澄.春のうららの
• 販売会社／発売会社: 講談社
• 発売年月日: 1992/08/15
• JAN: 9784061852075

商品レビュー

2010/05/28

鎌倉の鮨職人の心に鮮…

[文庫ＯＦＦ]

鎌倉の鮨職人の心に鮮やかに亡き母の思い出が浮かび上がる「三年坂」。人生へのいつくしみに溢れた初の小説集。

2017/11/10

う〜〜〜ん。
悪くは無い。いや、良い作品だと思う。でも何か足りない。そんな感じです。
足りないものは何なのでしょう。ドラマ性なのか、それとも描かれるべき心情なのか、よく判りません。何か落ち付き過ぎている様に思えます。
文体はしっかりしていて、技術的にはなんら問題は無い。
この作品集は著者はじめての小説とのこと。もう少し様子を見ましょう。

2016/05/14

５つの、日常にあるようなないような、短編集。

三年坂、店の開店当初に亡くなってしまった母親が
取りに行くように、といったものを
随分経ってから取りに行く。
それまでの紆余曲折？

皐月、年を取ってからだった故に
通常よりも愛情を注がれていった子供。
あの最後、戻ってきたのはよいのですが
ドラマだったら『さようなら』展開だったやも。

チヌの月、足がはまって動けなくなったうえに
満潮がやってきて死期もやってくる男。
死ぬだろう間に、死んだ妻に思いをはせる。

水澄、順風だった人生を、きれいなまでに
終わらせてしまった男のその後？
鼻をへし折られたのはよいですが、こうなるとは…。
そうそう美味しい話は転がっていません、と
思えるものがあります。

春のうらら、娘の結婚で、自分の結婚前を思い出す。
先に予約、なんて事はない時代だったのと
人の性格が浮き彫り状態。