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社会と学問を語る 中村元対談集3
定価 ¥1,922
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 東京書籍/ |
| 発売年月日 | 1992/01/28 |
| JAN | 9784487753468 |
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社会と学問を語る
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商品レビュー
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中村元さんのDVDを見てたら12巻の最後の方に、河合隼雄さんと対談しているとわかる一瞬の映像があった。その対談番組名は、「新春 こころの対談」1991.1.3放送 人間・自然・いのち 新しい時代をみつめて。で、NHKアーカイブにも無いのだが、この本に載っている。なので読んでみた。 河合さんの対談よりも、山本七平さんとの対談がおもしろかったので、そこだけ(雑に)まとめました。 ●日本の王朝は一筋ということになっているが、南北朝で一回切れている ●遺骨収集は日本固有の習慣、欧米では死んだ場所に墓を立てるのが一般的。ユダヤ教では墓参りはない。イスラムだと墓があってはいけない習慣がある地方もある。 ●「あれは前世の因果だ」は輪廻思想だが、「親の因果が子に報い」というのは中国の儒教的発想、それを日本人は疑問を持たずにチャンポンにしている ●輪廻思想ほど、のんきないい思想はない ●マルクス主義は、イスラエル的ユダヤ的思惟 ●最初、聖書には地獄がなかった、旧約には天国もない ●日本人に一族意識や血縁意識があるとしても、ほかの国みたいに、体制的原則になっていない。拘束力がない。これはもう鎌倉時代から拘束力ない。だから、中国に比べて近代化がうまくいった ●日本には明治まで法律というものがなかった。はじめに、まず生活ありきで、そこでいろいろな問題が起こってきたら、こうこうこういうふうに処理しましょうやと、なにかそんな具合だった ●「武家法は元来の常識なんです。それまでの慣習とか風習なんかによる・・・、ですから、そんな体系なき法律というのはない。そのような無原則を、どこから手に入れたのだろうかと、どうもそれは明恵上人らしい。明恵上人がひじょうにおもしろいことをいうんですね、泰時に。天下を治めるにはどうしたらいいか、それが「華厳経」からいろいろ論証されていくんですが、簡単にいうと、日本の社会それ自体がひとつの生物みたいなものだと思え、と。それがおかしくなるのは病気のようなものなのだから、こういう病気が起こったらこうする、こういう病気が起こったらこうすると、あらかじめ全部処方菱を書いておけばよろしい」(私:これは対談集1のp99仏教の「中道」の話に似ている) ●日本に弁護士が少ないのは、訴訟を嫌うから、それは、そのいい加減な「武家法」に源がある。相手はだいたいこうするに決まっているという不文律がある。島国なので異文化の人間に接触しないお国柄だからだ。 ●怨霊を嫌うためか?「貞永式目」では切断刑がない。中国はその点すこぶる苛酷 ●ユダヤ人のお正月に招待されて行ったら、ご馳走がなんにも出なかった などなど、40年前の1984年の対談で真偽のほどは不明ですが、とても興味深かったです。
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『中村元対談集Ⅲ 社会と学問』東京書籍、読了。鶴見俊輔さんの対談「学閥をこえて」で、中村博士の戦中の様子や学閥を超える多言語での活躍が紹介されており、興味深く読む。山本七平さんとの対談もあり驚いた。自分とは考え方の違う人やキワモノを避けがちですが、誰とでも会って話すのは大事かなと。
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