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ドイツ観念論における反省理論
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 勁草書房/ |
発売年月日 | 1991/03/05 |
JAN | 9784326152483 |
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ドイツ観念論における反省理論
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ヘーゲル論理学を中心に、ドイツ観念論の「反省」理論の意義を明らかにする試み。全体は4つの章から構成されている。 第1章は、ヘーゲル論理学が伝統的論理学をどのように改編したのかが論じられる。ヘーゲルは、同一律の中に同一性と差異性の統一を見いだした。この関係は「対立」(Gegens...
ヘーゲル論理学を中心に、ドイツ観念論の「反省」理論の意義を明らかにする試み。全体は4つの章から構成されている。 第1章は、ヘーゲル論理学が伝統的論理学をどのように改編したのかが論じられる。ヘーゲルは、同一律の中に同一性と差異性の統一を見いだした。この関係は「対立」(Gegensatz)と呼ばれる。対立が対立であるのは、そのうちにたがいに異なる二つの契機があるからなのだが、この二つの契機を支えているものを、動かない「基体」と考えてはならない。もしそれが動かない自己同一的な基体なのだとすると、そのうちに他者が映現するということは考えられないからだ。そこでヘーゲルは、対立の基体には自立的であると同時に、それ自身に対する否定性をもうちに抱え込んでいると考える。このような、対立がそこへと還帰するべき「根拠」(Grund)を基礎にして、伝統的論理学で示されているような思惟法則に見られる普遍的なものと個別的なものとの関係を再構成しようとする試みが、ヘーゲル論理学にほかならない。 第2章と第3章では、ヘーゲル論理学の「反省」理論としての側面が考察される。ヘーゲル論理学では、論理学の体系において働く思惟が深まりゆくプロセスの中で、(1) 抽象的悟性的側面、(2) 弁証法的ないし否定的理性的側面、(3) 思弁的ないし肯定的理性的側面という3つの規定をたどるとされる。これは「概念」自身の運動であるとともに、概念を通じての反省が反省自身に規定を与えるプロセスであり、このプロセスを通じて反省が全体を回復すると考えられている。 最後の第4章は、カント以降のドイツ観念論の系譜を、「反省」理論の変遷という観点からコンパクトにたどることで、ヘーゲル論理学の意義を浮き彫りにしている。 第2章・第3章は、ヘーゲル論理学の内容に即した形で議論が展開されているために、やや込み入った議論になっている。個人的には、ヘーゲル論理学の方法論に直接切り込むような仕方で議論がまとめられていたら、もっと読みやすくなったのではないだろうかという気がする。
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