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横光利一
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横光利一

菅野昭正【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 福武書店/
発売年月日 1991/01/27
JAN 9784828823690

横光利一

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2025/12/24

「新感覚派」と称された横光利一は、つねに文学のあたらしい可能性を切り開くことに努めるも、理論の空転をくり返し、ついには日本主義へ行き着くにいたりました。本書では、彼の作品をたどりつつ、彼の軌跡をみちびいてきたものがなんだったのかという問題に取り組んでいます。 著者は、横光の最後...

「新感覚派」と称された横光利一は、つねに文学のあたらしい可能性を切り開くことに努めるも、理論の空転をくり返し、ついには日本主義へ行き着くにいたりました。本書では、彼の作品をたどりつつ、彼の軌跡をみちびいてきたものがなんだったのかという問題に取り組んでいます。 著者は、横光の最後の作品となった「微笑」をとりあげ、とくに数学や自然科学にかんする物神崇拝的なあつかいかたに対するわだかまりを感じたと述べています。このことは、ともすれば「新感覚派」の底の浅さの証示とも受けとられかねない点であり、著者もそのことを否定してはいないものの、横光が文学作品を生み出してきた態度の一端がうかがえることに注目しています。 著者は横光を「現在至上主義者」と呼んでおり、こうした彼の態度が、文学表現における冒険的な試みをみちびいてきたことを指摘しています。横光文学は、宇野浩二や広津和郎が苦言を呈したような、たんなる新奇な表現の愛好に尽きるものではありません。彼は、現在の感覚に身を開き、それをあたらしい表現へともたらすことで、現実とは異なる世界をつくり出すことを試みたのです。 しかし、こうした態度で「現在」と向きあうことが、彼の作品世界を奇妙な場所へと追い込んでいくことになったことを、著者は明らかにしています。たとえば、横光はマルクス主義に対して一定の関心をいだいていましたが、それは「現在」へのまなざし以上の意味をもつものではありませんでした。そしてこれと同様に、彼は「現在」における日本主義的な言説への関心から、『旅愁』に見られるような、多くの読者をとまどわせる言説をつむいでいったことを、著者は明らかにしています。

Posted by ブクログ