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社会主義と現代世界

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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 青木書店/ |
発売年月日 | 1991/07/25 |
JAN | 9784250910234 |
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社会主義と現代世界
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1989年における東欧の民主化の動きは、東西ドイツの統一を経て、ソヴィエト連邦の崩壊にいたりました。著者は、これらの出来事が社会主義に対して突きつけた問題がなんだったのかということを問いかけ、それは「生産関係が生産力を規定する」ことに注意を払ってこなかったことだと主張します。 ...
1989年における東欧の民主化の動きは、東西ドイツの統一を経て、ソヴィエト連邦の崩壊にいたりました。著者は、これらの出来事が社会主義に対して突きつけた問題がなんだったのかということを問いかけ、それは「生産関係が生産力を規定する」ことに注意を払ってこなかったことだと主張します。 マルクス主義の公式では、「生産力が生産関係を規定する」と語られますが、逆に資本主義において合理的経営の努力が社会主義諸国を凌駕する経済発展をもたらしたという、「生産関係が生産力を規定する」側面について、従来じゅうぶんな考慮が払われてきませんでした。 著者は、マルクスの『経済学批判』において、「生産関係が生産力を規定する」という考えが述べられていると指摘します。資本家が労働力を生産手段を購入して生産を営むことを意味する、「資本のもとへの労働の形態的包摂」と区別して、生産過程を合理的に組織することで労働の社会的生産力を創出する「資本のもとへの労働の実質的包摂」と述べられているのが、それにほかならないと著者はいいます。 さらに著者は、ベルンシュタインの修正主義の再検討をおこない、著者が指摘してきた問題がすでにベルンシュタインによってとりあげられていたことを明らかにします。彼は、資本主義のもとで企業家による合理的経営が果たす役割を正しく見てとったうえで、労働者を「市民」として同権化することを社会民主主義の目的として掲げるという、すぐれて倫理的な立場からの議論を展開していました。著者はこうしたベルンシュタインの思想を評価しつつも、彼が労働者階級の経済的な利益を国民国家の「国益」という枠組みのなかで理解していたことを批判しています。 著者は、みずからに向けられた資本主義的経営学を賛美しているという批判に反対してむしろ「マルクス主義の再生」を目的としていたことを明言していますが、マルクス主義に批判的な読者にも興味深く読むことのできる内容だと思います。
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