薬草健康法 ドクダミ 採取栽培から使用法まで タチバナ・ブックス

小林正夫【著】

• 販売会社／発売会社: 土屋書店/
• 発売年月日: 1991/06/30
• JAN: 9784806902614

商品レビュー

2010/04/23

ドクダミについて、古代からその効用を説明してくれている。
俗説の否定（性病には効かない）なども、きちんとしている。

生の葉と乾燥葉の効用の違いがしりたかったので助かった。

生葉と茎のにおいのもととなる精油成分0.005％。
デカノイルアセトアルデヒド。
それからメチルノルニケトン、ラウリック酸なども含まれている。
緑色の葉には葉緑素。
葉や茎にはフラボン系のクエルシトリン。
花穂（かすい）や果穂にはイソクエルシトリンやミネラル（主にカリウム塩）。
タンニンは含まれない。

デカノイルアセトアルデヒドは化膿菌、ブドウ球菌、糸状菌に対して強い抗菌性を持つ。
葉を乾燥させるとデカノイルアセトアルデヒドは参加されてメチルノルニケトンに変化し、その効力を失う。

乾燥葉はカリウムなどを含むため、利尿作用が高い。

クエルシトリン、イソクエルシトリンにはルチン作用があり、ビタミンCと合わせて飲むことで血管を強くする。

生葉は、虫さされ、あせも、湿疹、かぶれ、ただれ、剃刀負け、ニキビ、トビヒ、インキンタムシ、水虫、靴ずれ、股ずれ、おむつかぶれなどに効果がある。
デカノイルアセトアルデヒドが菌を抑制し、葉緑素が肉芽組織の発育を促進させて膿の出た後の穴を修復する。

蓄膿症にはもんだ生葉を鼻の穴奥まで差し込み30分。
出てきた鼻をかむ。
一日3回、2-3週間ほどこれを繰り返すと膿汁が出来って鼻がスッキリする。
根治させるには漢方療法などを。

中耳炎の耳だれにもよい。

葉はよく水洗いし、水気をとってからすりつぶし、生汁を一日2-3回患部に塗布する。
かゆみが出ることもあるが、かかないこと。

おできなどの膿の吸い出しには、ガーゼに塗って貼る。
乾いてきたら交換する。

生の葉がなくなる冬季は、地中の根茎を掘り起こして利用する。

薬湯には生葉を使う。

化粧水
6-7月の生育期に葉をとり、消毒用アルコール100mlに葉10-15枚を刻んでいれ、2週間ほど時々振り混ぜながら浸出させる。

ドクダミは熱を通すとにおいが消えるので、おひたしにすると意外とおいしい。