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諜報作戦 D13峰登頂 創元推理文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京創元社/ |
発売年月日 | 1991/10/16 |
JAN | 9784488515010 |
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諜報作戦 D13峰登頂
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諜報作戦 D13峰登頂
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商品レビュー
3.5
3件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「ヒルダよ眠れ」と同じ作者だったので。 雪山とスパイと美女と、とまるで映画のようなお話。 国際的に有名な登山家が、 墜落した飛行機で実験されていた特殊カメラを回収しに、 未踏の雪山に向かう。 米軍大尉とともに、命を危険にさらしながら、 何とか飛行機にたどりつくが、そこにはソ連軍も現れ…。 大尉の自己犠牲が衝撃的だったが、 殺人事件ではなかったのでミステリーではなかった。 しかも雪山登山の様子が詳しく書かれているにも関わらず、 一緒に下山した登山家とソ連のスポーツ・マスターの女性とのラストが 印象的だったので、 冒険小説と言うかロマンス小説、という読後感になってしまった。 そういう意味では、かわいらしいお話だったけど。
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サスペンスの名手として知られるガーヴ、1969年発表の本格冒険小説。翻訳文庫版で230頁ほどの短い作品だが、冒険に賭ける男のロマンをストレートに謳い上げた秀作だ。 最新鋭スパイカメラを積んだNATO軍用機が東側に寝返ったドイツ人技術者にハイジャックされた。だが、乗員の反撃を受け...
サスペンスの名手として知られるガーヴ、1969年発表の本格冒険小説。翻訳文庫版で230頁ほどの短い作品だが、冒険に賭ける男のロマンをストレートに謳い上げた秀作だ。 最新鋭スパイカメラを積んだNATO軍用機が東側に寝返ったドイツ人技術者にハイジャックされた。だが、乗員の反撃を受けて略奪に失敗。ソ連は、領域内からの離脱阻止に動き、ミグ戦闘機を差し向けて撃墜した。唯一脱出した英国人パイロットは、機体がまだ山中にあることを政府当局に報告。ソ連が軍事機密を入手する前に破壊することが必須となった。墜落現場は、トルコとソ連(アルメニア)の国境付近、山頂約四千メートルのD13峰。酷寒の3月、氷河に覆われた山。荒天のため、ヘリコプターは三千メートル付近までしか近づけない。ソ連は早々に登山パーティを組んで、カメラ奪取を目論むと予測。時間は限られていた。折しも、世界的に有名な登山家ウィリアム・ロイスがトルコに滞在していた。急遽、西側諸国の軍関係者らは渡りに船とばかりに協力を依頼する。 ロイスが長く迷うことはなかった。国家間の争いに助力する訳ではない。……未踏峰の征服。登攀レースでロシア人に勝つ。熟練クライマーが、この誘惑に抗えるはずがなかった。厳しい条件であればなおのこと。男は承諾した。準備を整え、ロイスのサポートとカメラを爆破する役目を担った米国陸軍のブローガン大尉と共に、D13峰を目指す。 本作は邦題に「諜報作戦」と付けているが、それに類する展開がある訳ではない。また、アウトラインから想像するような山上での戦闘シーンもない。中盤からは、敵国の登山パーティの一員であるロシア人女性とのロマンスや、イデオロギー批判なども絡めているが、これは読者サービスのようなものだろう。 物語を貫くのは、主人公の飽くなき冒険心だ。未踏の山が眼前にあるのなら果敢に挑むのみ。ただし、目的達成のためには死力を尽くすが、命を粗末にするような無謀な危険は冒さない。最終目標とするのは、あくまでも生還することだからだ。その自制的/ストイックな姿勢こそが、リアリティを生んでいる。 凍り付いた絶壁/岩肌でのクライミング。瞬時の決断、パートナーとの連携が、先の運命を変えていく。培った経験と勘、持てる技術を駆使し、ルートを探り、ひたすらに登り続ける。数多の難関、過酷な自然との闘い。束の間、狭い岩棚でとる休息の心地良さ。筆致は情感を交えず簡潔だが、そこはかとない感傷が流れ、情景を鮮やかに刻み付ける。 シャープな山岳冒険小説として、充分満足のいく仕上がりだ。
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89058 冬山へ登頂、下山の過程を淡々と追っただけのストレートな構成と単純明快な人物像が手垢のついたAFの中で爽快。
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